見出し画像

冬用のズボン(2022/01/16)

下半身が寒い。
私は夏物のズボンしか持っていない。それを2ヶ月ほど前に知人から、「冬物のズボン買えば?」と指摘された。しかし私は、「いや、なんか下半身って上半身に比べて寒さって感じなくない? 代謝が良いのかな? それとも筋肉? とにかく大丈夫♪」と言って冬用のズボンを買わなかった。

下半身が寒い。
友人から指摘されて2ヶ月経ち、絶賛冬本番の季節になった。私はここにこっそり告白するが、正直信じられないくらい寒い。冬って毎年こんなに寒かったっけ。夏服のズボンでは冬の寒さは防ぎきれないよ。というか素通りだよ。私の太ももやふくらはぎは着実にダメージを負っているよ。

これはいかん、死ぬ! と思いながらも私はまだ冬用のズボンを買っていない。
なんだろう。一度冬用のズボンなどいらないと知人に言ってしまったからか、意地でも夏用のズボンで乗り切ってやるぜ! みたいな気持ちがどこかにあるのだ。

わかっている、それがまったく無意味な意地であることを。一年間半袖半ズボンを貫くやんちゃな男子小学生と同じだ。ただ単に意地なのだ。「こんなに寒くても俺は半袖半ズボンでいけちゃうもんね~」という謎の優越感。服を重ね着するのは弱者のすることで、強者は薄着で生活するのだというよくわからない価値観。私の中にはまだそういう幼い考え方が残ってしまっているのかもしれない。

よし、買うぞ! 我は冬用のズボンを買うぞ! 文字にすることで悪しき考えを払拭するのだ。私にはもう子供並みに高い体温も代謝の良さもないのだ。

冬もあと3ヶ月くらいだが、買うぞ! 
・・・・・・・・・・・・あと3ヶ月我慢すれば買わなくていいのか・・・・・・いやいや、買うぞ!

       この現実はフィクションです日記

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?