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同じ食べ物を連続で食べること(????/02/15)

同じ食べ物を連続で食べることを人間は避けたがる。昼に食べたものを夜にも食べることが、なぜかおかしなことだという。


しかし、他の生き物を見てみるとそれはおかしなことなんかではなく、むしろ普通のことだ。連続どころか、多くの生き物は同じ食べ物を一生食べ続けるのだから。


そう思うと我々人間はひどくめんどくさい生き物だ。同じ食べ物を連続で食べることがおかしな行為ならば、一つの食材を見つけたとしても、次の食事の際には、それとはまた別の食べ物を探さなければならないからだ。これは生物としては致命的に不利な価値観ではないか? いまでこそ食べ物を得ることが簡単な社会の中に生きているものの、大昔の時代では到底生き延びることが出来ない価値観だ。例えば、昼にマンモスを倒して大量の肉を得たとしても、夜、それを連続で食べるわけにはいかないため、わざわざ山菜や魚を取りに向かうということである。そんなわけのわからない話はない。


だとすると、この連続で同じ食べ物を食べるのは変、という価値観は最近現れたものなのかもしれない。贅沢な価値観だ。あるいは贅沢な身体の仕組みだ。食事に対してそのような我が儘が許されているのだ。なんと愚かなことだろう。


一人くらいは一生同じ食材しか食べないという人間がいてもいいと思うのだが、いまのところそういう人には出くわしていない。我々人類は雑食という言い訳を大義として掲げ、あらゆる生物や植物を食らいつくし、そこに喜びという脳内物質を垂れ流すことで幸せを感じ、この世にのさばっている。

もちろん私もその内の一人であり、どうしようもなく食事を楽しみ、惨めに生きながらえているのである。

この現実はフィクションです日記

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