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『身体構造力』勉強になりました!

 今週は(※2020.10.28のブログです)甲野善紀先生にお会いすることになっているのですが、たまたま読んでいた『身体構造力』という本に、突然、甲野先生の話題が出ておりました。ちょっとしたシンクロですかね。内容は、いかにもなテレビ番組で「気ですか?」と問われた甲野先生が戸惑うというエピソードなのですが、それに続く言葉がいかにも甲野先生らしかったのが印象的です。気になる方はぜひお読み下さい。

 ふつうなら、治療家が好んで使いそうなフレーズに対して批判的な姿勢が、好感を持って読めた理由でした。
 いろいろな意味で、治療家や、鍼灸師の方の書かれた本は、読むのがきついこともありあまり読まないでいるのですが、久々に、「そうそう…」と共感しながら読めた含蓄のある本でした。また哲学的な記載も多く、私としてもとても勉強になった一冊です。

 全体として身体性を強調し、不必要な甘言に媚びない姿勢は読んでいてとても共感できました。また過剰にソフトな治療を誇る昨今の一部の鍼灸界の風潮に対しての作者の姿勢も、さっそうとしていて好感が持てます。
 「気」の重視に関しての疑問の提起、という視点は、まさに私が若かりし頃、甲野先生の門をたたいた頃の気持ちを昨日のことのように思い出させてくれる一冊でした。

 鍼灸や治療、施術に関わる方に幅広く読んでいただきたい本です。納得できない、という方も出てくるでしょうが(笑)

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身体構造力 日本人のからだと思考の関係論
伊東義晃 幻冬舎* 2020-09-30

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