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上司に言われた言葉が悔しくてその仕事を10年間続けた話

仕事をしていると心無い言葉を投げかけられる事ってありますよね。

私は今年で入社20年目になりますが、今でも忘れられない言葉があります。

それは
「ここは女性が働く職場じゃないよ。早く結婚してやめた方が良いと思う。」
です。

これは入社2年目の時、初めて配属された職場の上司から言われた言葉です。

私が配属された職場は少し変わったところでした。

・課の人数は200人程居るが女性はわずか2人
・一年のうち2/3の期間は国内・海外出張に行き、工場内で業務を行う
・精密機器を取り扱うため、手袋・マスク・特殊服・特殊靴着用が必須
・配属されて最初に行った業務がパスポートの作成(いつでも海外出張に行けるように)

そんな変わった職場で頑張ろうと意気込んでいた時、上司にその言葉を言われたんです。私は驚きつつも「そうなんですかね・・・」という回答をする事しか出来ませんでした。

その後ずっと頭の中で思い出す上司の言葉。

せっかく入った職場で頑張ろうと思っていたのに、どうして否定的な事を言うんだろう。私がこれから頑張ること自体無駄なんだろうか・・・

考えれば考えるほど、悔しくなり、泣きながら帰宅したことを今でもはっきりと覚えています。

私は上司の言葉を聞いてから数日間落ち込みました。
でも、何日も落ち込んだ後にこう思ったんです。

「上司の思い通りになってたまるものか。
この仕事を10年続けて、上司を見返してやる」

そこから私はひたすら仕事に打ち込みました。


正直、仕事は過酷でした。
業務内容も特殊ですが、仕事環境が悪い場所が多かったり、衛生面で難ありの場所があったり、海外の出張先で現地の人に好奇の目で見られ冷やかされる事が頻繁にありました。

何度も辞めたいと思うことがありましたが、
「10年続けると決めたから諦めない、今辞めたら上司の思う通りになってしまう。それだけは嫌だ。」
そう思い、仕事を続けました。

仕事環境は過酷でしたが、何でも相談し、愚痴を言ったり、冗談を言える同僚や先輩がいたので、多少辛くても仕事を続けることが出来たと思います。


結果的にその職場で10年業務を続けました。

あの言葉を聞いて10年後、その上司は異動してしまいました。
どうせなら直接会って、「あの言葉で私は10年この仕事を続けたんですよ」と言いたかったけれど、それは叶いませんでした。


しかし、つい先日その上司と偶然会うことが出来ました。

会うのは15年ぶりだったと思います。
遠くから歩いている様子を見て、上司の方が先に私の事を見つけ話しかけてくれました。

お互い時間が無かったので、挨拶程度しかすることが出来ませんでしたが、昔の悔しかった気持ちは全く無く、穏やかな気持ちで会話することが出来ました。

会話した後、こんな風に思ったんです。

「もう、見返すとかどうでもいいや。あの言葉は悔しかったけれど、10年働き続けると決めるキッカケになったし、私はもう十分頑張った。」

自分の中で何か吹っ切れたような気持ちになりました。


仕事をしていると、嫌な言葉を言われることがありますよね。
その言葉を受け取るか受け取らないかはあなた自身が決めて良いと思います。

ただ、私のようにその言葉をバネにして仕事を頑張る力に変える事も出来るとお伝えしたくてこの記事を書いてみました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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