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第60椀 扁炉(ピェンロー)〆のお味噌汁

初出:2019年3月4日

<お味噌汁> ひと椀がつむぐ大切なもの それは日本のたから

「お味噌汁復活委員会」は、味噌汁の大切さをあらためて発信していこうと、2014年夏にFacebookページにてスタートしました。世話人、お味噌汁復活ライター、一般読者が思い思いの味噌汁を投稿しています。

味噌汁の出汁・味噌・具材を、それぞれに深く楽しく考え広め、毎日の食卓に味噌汁をいただく習慣を復活させるべく、活動の場を広げています。

私コイタは第1期からお味噌汁復活ライターをさせていただいております。ここでは私の書いた記事をまとめて紹介しています。


テーマ:素材のことを知って食べると、より美味しい

「扁炉(ピェンロー)〆のお味噌汁」


実はワタクシ最近知ったことなのですが、ハクサイは鍋ものや漬物には欠かせない食材なので、ずっと昔から日本にある野菜なのだと思っていました。ところが日本で結球するハクサイの栽培が成功したのは、なんと!明治から大正にかけてからなのだそうです。

ハクサイはもともと中国の野菜です。江戸明治期に、しばしば種が持ち込まれて栽培が試行されたものの、ハクサイは交雑しやすいので品種を保持することがとても難しく失敗に終わっていたそうです。それを篤農家のたゆまぬ努力によって、ようやく固定化に成功した野菜なのです!

ハクサイの料理と言ったら、ハクサイの故郷中国で素朴な鍋と言う意味の「扁炉(ピェンロー)」ですね。これは、舞台美術家の妹尾河童氏がエッセーの中で紹介してから、さまざまな雑誌で取り上げられて有名になりました。

それではまず「扁炉(ピェンロー)」の作り方(ハクサイ1株で5人分)から。前日から大鍋に水を入れ乾シイタケ50gを浸けて出汁をとります。戻したシイタケは食べやすく切り、ハクサイはザク切りにして固い根元の部分を先に入れ火にかけます。沸いてきたら鶏モモ肉500g、豚バラスライス肉500gを一口大に切り、ほぐしながら入れたらゴマ油をひとまわしして、残りのハクサイの葉部分を入れたら蓋をします。40分ほど煮込んだら緑豆春雨1袋を投入。ひと煮立ちしたら仕上げに再度ゴマ油をまわし入れて完成です。

この鍋は、各自お椀にスープを取って、塩と唐辛子で好みの味に整えたのち、それに具をつけながら食べるのが特徴です。つまり鍋自体には全く塩分を入れていないので、後でいろいろな味をつけて楽しめるのがいいんですが、味噌を溶き入れてお味噌汁にするのもまた一興ですね。絶品出汁のとろとろハクサイお味噌汁が出来上がりました!美味しいハクサイを手軽に食べられるようにしてくれた先人に感謝していただきます!!

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「扁炉(ピェンロー)〆のお味噌汁」
出汁:乾シイタケの戻し汁
具材:ハクサイ、鶏モモ肉、豚バラスライス肉、乾シイタケ、緑豆春雨、ゴマ油
味噌:手前味噌(米麦混合麹)
吸口:七味唐辛子


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