13日目

始めます。



私は今、少し恥ずかしい。



バトミントンのラケットを持ちながら電車に乗っているのだ。



別におかしくはない。


斜め前の少年もテニスラケット持ってたんだから。
けど、なんかちょっとね。
100均のバトミントンセットはちょっとね。
あの色黒少年とは違うよね。
本物だよ彼は。


まあ、何も考えてないような顔して揺られてるんですけどね。




あれれー?

なんで乗務員さんは揺れる車内を何食わぬ顔で歩いていられるのだろう。

転ばないのだろうか。

転んではくれないだろうか。

ちょっとよろけてはくれないのだろうか。

よろけてくれ。

頼む。

ああああああああああああ!!





あれ?

一体私は何をしていたんだ?





そうだ、私は微妙なサイズの恥じらいに
気が動転していたのかもしれない。



お見苦しいところをお見せしました。





川辺で水切りしている中学生たち

なぎなたを担いで自転車に乗る少女

置いてけぼりのミッキーマウス



電車は結構好きだったりする。




 





この間、映画を見てきました。



新潟の人はお馴染みの万代にある映画館です。
おっと、Tジョイではないですぜ。
シネ・ウインドというところです。
多分みんな一回は見たことあります。
入ったこともある人もいるでしょうか。




狭い。

物がいっぱいある。

本当に営業しているのか。

本当にここなのか。

スクリーンあるのか。


疑問しかない。


 

あ、でも

結論、最高でした。

波の音が聞こえる。
非常に居心地がいい。
100もない席のなかから私は、
前から3列目の真ん中に腰を下ろし
その椅子の柔らかさに今にも気を失いそうになりながら、
お目当ての映画が始まるまでの間、
他の映画の予告を見てラストシーンを想像し、
そのあまりにも酷いハッピーエンドに、
危うく誕生日ケーキの火を消す勢いと同等、またはそれ以上の息を吐き出しそうになる。
ハッピーエンドを作り出したのは私である。
そう思った途端、もうここまで来ていた落胆を胃の中に放った。
申し訳。
面白そうな映画は沢山あった。
あの大きな映画館では見れない映画もあった。
ここに来なければ知らなかった映画がある。
ここに来なければ知らなかった映画を作っている人がいる。
監督も、俳優も、知らない人だけど、あの人たちがあの大きな映画館に出たいのはなんとなく分かった。
努力しているのだろう。
頭を抱えているのだろう。
報われることばかりではないだろう。
そんなこと私が考えることでもないんだろう。

さて、そろそろ始まるぞ。

映画『音楽』



 
この作品はアニメーション映画である。

1人の不良が友達と思いつきでバンドを始める物語である。

とても簡潔にしてしまった。

まあ、なんか、いい感じに許してくれ。


この映画71分のいわゆる長編アニメーションなんですが、前代未聞らしいのです。

それが、


全て手書き



なんです。

アニメの絵が全て手書きなんですよ。

その為かは分かりませんが、



制作期間、



約7年超




野外フェスシーンをダイナミックにするために、



実際に野外ライブを敢行。




すごい。
こんな映画があるんです。


内容は言えませんが、
私はこの映画を見て、自分の音楽の初期衝動を思い出しました。
あの感じに似てる。
この感覚を忘れちゃダメだ。
そう思いました。


声優さんは棒読みの人がいたりもしますがなんか面白い。
その中に俳優の竹中直人さんがいたりしてなぜか余計に面白い。

この映画を教えてくれた方に感謝しています。
ありがとう。


みなさんも是非観に行ってみてください。
ウイルスが危険ですので外出は控えて。


きっかけっていうのは突然に。
だけど必然的にやってくるものだと思う。
誰かの誘いや、おせっかい。
忘れモノや、小さな嘘。
そんなものがきっとそれを届けてくれるのではないのか。
でもその出会いはあなたの選択である。 
最後はあなたが決めること。
自分で決めること。
今のあなたもあなたの選択。
なにかきっかけがあったんじゃないかな。
今が嫌なら動け。
考えろ。
新しい選択をするには。
今の自分を変えるには。
求めろ。
欲しがれ。
それがすでに新しいきっかけである。


きっかけは突然に。
だけど必然的に。
求めたあなたに会いに行く。


待ってても変わっていくのは、自分以外だよ。





今日はここまで。
では、また。

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