2回目のマーケティングトレース:メルペイ

前回の記事に引き続き、マーケティングトレースをしたい。これまた自分が好きなサービスのメルカリのメルペイ。
例によってどハマりしている、シバタナオキさんの決算を読む習慣風な見方も入れたい。また、めっちゃ便利だし、施策がお得で嬉しいので大好きだけどそもそもこのサービスって将来はどうなるのかなとか、海外だとどうなっているのかなぁという観点で好き勝手に書いてみます。

キャッシュレス関連はいろんな人がいろんなことをいっていて、書けば書くだけなんかこいつわかってねーなってなりがちな分野だとおもうけど、そこはこんなんもあるな程度でみてほしい

▼目次
1.メルペイとは
2.中国のキャッシュレスの歴史
3.3C的にみる国内市場
4.自分がCMOなら
5.まとめ

1.メルペイとは
メルカリのグループ会社?の株式会社メルペイが運営する決済サービス。メルカ内で売ったお金をそのまま使うことができる。

決済サービスは最初の一回目を使ってもらうこと自体、かなり大変だそうで、paypay20%offとかまだ記憶に新しい人もいると思います。
堀江貴文さんが「あぶく銭」と表現するとおり、メルカリ内で不用品を売って獲得したお金は利用されやすいので1回目の利用や2回目以降の利用の障壁画少ない、と言われています。
まさにキャッシュレスの本命(らしい。) 
新R25の参考記事:https://r25.jp/article/689985272751636228

自分も使っていますが、どうしてもクレカやSuicaの便利さが優っている気もしていたので他社の事例からメルペイはどうしたら良さげか勝手に考えます。

2.中国のキャッシュレスの歴史
キャッシュレス、とりわけQR決済が広まった中国を参考にしたらメルペイがどうしたらいいかわかると思い、色々ググってみました。

知っての通り、中国の方がキャッシュレスが進んでいるのは最近でも話題だと思います。日本は現金払いでまだまだ健在で驚かれたり、中国で現金の割り勘をしようものならwechat payを使わないことを驚かれるくらい(だそう)。中国ではアリペイとwechat payが寡占状態のようです。。

そんな中国ではなぜキャッシュレスが流行ったのかを下記にまとめ、ます。

●結論(流行った要因)
①まずクレカがそもそも普及していなかった。
②同じタイミングでSARSやEC上で粗悪品問題が起きていた。
メルペイは上記の問題を解決するためのサービスとして導入された。
そこから、当時の少ないネット住民の50%をカバーするまで広がっていた。
※つまり、出だしからカードや非接触がすでに根付いている日本で流行らせるのは中国と同じ道を辿っても難しそう。

●中国で流行った時の前提
タオバオやメルペイの流行った時代のクレカの普及率がそもそも低い。
http://open.shonan.bunkyo.ac.jp/~hatakama/zemi/yang.pdf

●歴史の流れ〜〜始まりは2002年のSARS
1998年:ECサイトが始まり
2002年:SARSが原因で外出が減るECサイトを国民が利用
2003年:タオバオスタート
2004年:個人出品できるタオバオで粗悪品、偽物が問題に。購入者の支払ったお金は、正しいものが届いてから支払いが完了するような仕組みに。その際にタオバオ内で利用できる通過としてアリペイが使われた。(エクスクロー的な)
2005年:他のサービスでも利用できるようになり
2008年:利用者が1億人を突破。当時の中国は2億人のネット利用者がいたが半数は利用していたらしい。
※当時のライバルは銀聯のユニオンペイだったそうだが、ここでエポックメイキングが↓↓↓
2010年:スマホの広がりに伴い、wechat payが流行。アリペイもスマホシフトに本格的に動いていったそうな。

・・・ここからは余談
2013年:アリペイから「余額宝」が登場。ざっくりいうと、年利6%以上で利息がつくという理財商品で24時間いつでも1元から購入、解約可能。
http://tamakino.hatenablog.com/entry/2019/09/17/080000
http://tamakino.hatenablog.com/entry/2019/09/18/000000
こんな感じで2社が圧倒的な価値をユーザーに提供し、またユーザーもそれを使うから店舗もキャッシュレスで対応するという循環が起きたそうな。

余談だが、情報は上記のサイトのほぼパクりであり、めちゃくちゃ参考になる上に、最新情報が多くメルマガも始めたそうなので登録すると良いと思います。

3.3C的にみる国内市場(日本)
みんな大好き3Cで考えてみます。
<顧客>
今:メルカリを使う人、paypayキャンペーンなどお得なことに反応する人
今後:カード決済、非接触系、などなど決済を行う人?

<競合>
いろんな決済サービス、paypay

<自社>
S:メルカリのあぶく銭がある
W:多くの国民がすでにキャッシュレスの決済ができる
(キャッシュカードにSuicaなどの交通系カード)
O:キャシュレスの流行り
T:同じサービスの競合はLINEやpaypayが。
クレカ、交通系が新しいサービスを出してくるかも・・・

4.自分がCMOなら
自分がCMOなら、、、下記をしそう。
1.もっと使える場所を増やす
⇒多分、softbankやその代理店の営業さんが得意なことだと思います。
 ⇒なので、あんまり気が進まないし、やらない気もします。

2.決済で勝負しないで、金貸しになる
⇒シバタナオキさのFinTechの解説によれば、Fintech機能は下記4つ。

①預金してもらい運用する
②お金を貸して、金利をとる
③決済で手数料
④ソフトウェア・Saas型(オービックとか、マネーフォワードとか)

また、②の金貸しが一番テイクレートが良い。
合わせて、近しい業種で、金融商品を開発、綺麗に運用した例もある。

それが「ZOZOツケ払い」(シバタさんの本で紹介されていた)。

zozo「ツケ払い」・・・
商品を買っても2ヶ月後の支払いで良い。
5万円までOK
手数料は330円
本では、出荷単価から月利を出して、年利に計算してどんな金融商品かを紹介していたが、年利で計算すると20%を超える商品になる(らしい)

5.まとめ
日本の市場はすでにカードも交通系の決済も流通しているし、現金のみのお店があるせいで現金を持ち歩く人も少なくない。

そんな中で決済機能(その手数料)で勝負するのは、wechatのようなサービスになしろうなLINEもいれば、人の数、お金の強みがあるSoftbankが地方をキャッシュレス化していってしまいそう。

ならば、決済ではなく金貸しになる、そういう商品を作って稼いでいくのが良いのではないかなと思いました。

中国ではアリババの信用スコアで前借り、前払いしてもらえるサービスもあるそうですが、消費者も自分はここまでなら借りれるんだと、スコアを信用して借りる人も増えてきているそう。

メルカリ単体でスコアを持つのか、日本でも根付くのかもわかりませんが、金利で儲けるメルカリ、も優秀な人がたくさんいるのでありそうな気がします。


サポートいただけるくらいなら、コメントください