S_0094-1_キナバル自然公園_マレーシアM5W

雲が晴れた時の話

image view: 世界遺産 キナバル自然公園_マレーシア_ Kinabalu Park_ Malaysia, 2008年頃マレーシア旅日記より

見えなかったものが、急に現れるとものすごく印象に残る。

そういう経験がいっぱいの人生にしたいな、と思いながら日々過ごしている。

この頃はほとんど海外に興味がなかった頃。ここ最近の世界の縮まるスピードは目をみはるものがある。インターネットの進化がどんどん世界を近所にしていく。ちょっと前のこの頃はまだまだ世界は遠い感じがした。スカイスキャナーはあったみたいだけど、知らなかったな。Facebookはカナダに留学して初めて使い始めたから、2009年からだったかな。

マレーシアってどこかもあまり分からなかった。なんとなく南の方なのかな?という感じで。この頃は世界遺産というものもそこまで意識していなかった。世界遺産ってなんかいい感じだよね。という感じで。

そんな感じでなんとなくチョイスして訪れたのが、マレーシアのボルネオ島のコタキナバルという街だった。そしてたまたまその近辺にあった世界遺産が「キナバル自然公園」だった。リゾートホテルに泊まって、時間も有り余っていたので、なんとなく訪れてみた。

ずっと雲で隠れていた山。ぼーっと外を眺めていたら、突然、一瞬、雲が晴れた。その瞬間に見えたキナバル山。

松田は、その絶景に息を飲んだのを覚えている。この経験が僕を世界遺産好きにしたようなものだった。世界遺産好きというよりは、自然が作り出す地球を感じるような絶景を見た時に感じる胸のドキドキ感がたまらなく好きになったんだと思う。まあ、誰でも好きな感覚だとは思うけれど笑。

自然公園の中では、ラフレシアとか大きなカエルとかを見た。ラフレシアは小さな頃に万博で見たのを覚えていた。大人になってから見ると恐怖を感じる。

世界は、巡れば巡るほど、やっぱり人間だから、目が慣れてきて、感動というのは薄れていくものだと思う。でも地球がオリジナルで作り出した自然の景観はいつ見てもたくさん、ものすごく心を動かしてくれる。

特に大きな山は大好物。山を眺めているだけで、なぜだかドキドキしてしまう。富士山が見えるところに住もうかな。

毎日だったら飽きるのかもしれないが。

見えなかったものが、突然視界に入った瞬間は、なんとなく心が成長する気がするなと松田は思った。