【essay 36】ページをめくる音、心の響き

ハッタリストです。今日は読書の話をします。

小学校の頃、図書室は僕の隠れ家でした。友達と外で遊ぶことももちろん楽しかったですが、一人で図書室に行き、並ぶ本棚を眺めて選ぶ一冊の本は、宝探しのような楽しみがありました。

しかし、最近の僕は読書の時間が減ってしまいました。それは忙しさのせいだけではなく、僕自身の中にある何かが変わってしまったからかもしれません。心の中にあった「読書への渇望」が少し失われてしまったのかもしれないと感じます。

先日、ふとしたことから中学生のころ読んで感動した「果てしない物語」という小説を手に取りました。ページをめくる音、文字が連なる言葉たち。そして、その言葉たちが紡ぐ物語に、心が揺れました。あの頃の僕が感じていた感動、興奮、考察が、蘇ってきたのです。

たとえ時が経っても、本は僕に多くのことを教えてくれます。人生の中で感じたこと、考えたこと、感じられなかったこと。それら全てが文字の中に隠されているように思います。

夜が更けて、静寂が室内に広がるとき、一冊の本を手に取り、ページをめくる音を楽しんでみてはいかがでしょうか。きっと新しい何かが、あなたにも見えるはずです。