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旅33-3神に纏わる島

エネズの次に訪れたアイネイアスゆかりの地はディロス島である。この島はとても有名な観光地なのだが、冬のエーゲ海は荒く旅行者も少ないために船の便は少ない。本当はエネズから直接ではなくとも島伝いに進みたかったが、一度アテネに入り、そこからディロス島へのゲートアイランド、ミコノス島に入った。

かなり苦労した。冬のギリシアの島を渡っていくことは難しい。ギリシア文字だけでなく、たまに地名の綴りが変わり、それも似ている名前の島が多いから混乱する。船の便が少ないし航路も少なくなる。アテネからミコノス島までは毎日1本。それはいいのだが、そこから南下するルートがさらに週2便とか。それも旅行会社毎に言うことが違うのだ。多かったり少なかったり。どちらを信じても、間違っていた時はかなりのロスを強いられる。安ホステルも登記休業しているところが多く、滞在費もばかにならないのだ。その挙句、初日のミコノス島行フェリーは運休になった。どうも天候&海の荒れのためらしい。アテネは嘘のように晴れている。僕は早朝6:30にチェックアウトしたホテルへ30分かけて戻った。ディロス島のあるキラクデス諸島は冬の海荒れが酷いらしい。とても“気楽です”ではないのだ!(失礼…)

2日目は無事出港。でも海は荒れていた。でも空は美しかった。

ミコノス島でまたトラブル。ディロス島行フェリーが日曜日のみ。出航時間情報も確認できない。結局双方で電話確認してもらい、日曜日の8時発とわかった。帰りは15時のはずだったが、11:15に再度変更。

ディロス島。有名なアポロンとアルテミスが生まれた島とされている。ゼウスとレトに子供が出来たが、ゼウスの妻ヘラの怒りを買う。地上はどこの国もレトに生む場所を提供できない。可哀相に思った海の神ポセイドンが海草を集めて浮島を作った。そこで双子が生まれる。アポロンとアルテミスだ。
弓の名手アポロンが浮島を矢で海底に固定し、豊穣の神アルテミスが種をまき、命豊かな島に変わった。ポセイドンが造り、アポロンとアルテミスが生れ実りを与えた島、それがディロス島とされている。

アイネイアス達はこの島に赴き、ポセイドン神殿で神託を受ける。「クレタ島でゼウスの神託を聞け」・・・タライ回し? いや、最高神判断が必要不可欠なオオゴトなのか? 僕も到着して約2時間で遺跡を廻り、キントス山へ登り、急いで船に戻る。特に頂上からの眺めは素晴らしかった。

そして、早く帰って来れたことでアテネ行きの船に間に合う。やはり島伝いにクレタ島まで南下するのは難しいらしい。中継地のサントリーニからクレタまでは月に2本しかないのだ。

寒かったけど快晴になると城と青が輝くミコノス島。少々寒かったけど、静かで美しい島だった。もっと暖かい時にサントリーニと併せてまた訪れたい。そしてそして、道を急ぐことにする。

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