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その“人”が好きなのではなく、その人の“条件”が好きだっただけ

3年ほど片思いをしている人がいた。

最初から友達として意気投合して「いいな」と思っていた。
ずっとスポーツをやっている人で、ガタイもよくて、かなりやんちゃしている雰囲気の人。
最初はただのスポーツバカなのかな?と思っていた。
何度も二人で飲みに行って、仕事のこと、過去の経験…いろいろ話を聞いていくと、
彼は高学歴、高収入、(高身長というよりも高筋肉?笑)だった。

仕事もできるし、スポーツもできるし、頭もいい。
ある程度遊んでいてバカな話もするし、まじめな話もする。
わたしにとって「理想の男性」だった。

最初は、チャラそうな印象しかなかったから、ただの遊び相手、飲み友だちとしか思っていなかった。
でもなんとなく自分の中でその人を「好きなろう」とした。意図的に。


好きを通り越して、結婚できたらいいなと思った。

会っても全然ドキドキしなかった。
でも好きになるように呪文をかけた。

「この人と付き合って、結婚して、子供できたら人生楽しいだろうな」と思った。
だから感情的なドキドキとかトキメキとかは、一切なかったけど、「好きになろう」とした。

あまりにも「友達」すぎて彼は「恋愛対象」ではなかったみたい。

一度、告白をした。
案の定、フラれた。
その時はすごい辛くて悲観的になった。
そう思えば彼のこと「好き」だったのかな?

フラれたのに、その後も友達関係は続いた。
一緒にいると楽しい反面、その人とは生きてきた世界が違うなと、劣等感を感じることが多くなった。

高学歴、高収入な彼。
海外で仕事してたり、歴代の彼女は海外のCAだったり、、、いろんな経験をして、わたしの知らないことをたくさん知っている。
話を聞くのは楽しいけれど、自分はこの人と比べて全然経験も浅いし、できることも少ない、この人が好きになるような人には全く及ばないなと自信喪失をする機会が増えていた。

ドキドキもしないし、トキメキもしない。
なのに、この人と結ばれたいと思った。

好きかもわからないのに、フラれたら死ぬほど傷ついた。

今思えば…
きっと、彼のことが好きなのではなく、自尊心が傷つけられただけなんだと思う。

毎日のように連絡とって遊んだり、距離を置く時期もあったり。
結局、3年もそんな関係が続いた。
3年ってすごいな。

「これ好きとかじゃないな」と冷静になれたきっかけがいくつかある。


まず、
彼とは喧嘩をすることもあったが、また仲良くなっての繰り返しだった。
だけど、喧嘩をした時に、マンガで擬音を書くかのように「カッチーン」と頭にくることが何度もあった。
本当に、「カッチーン」となった。
好きと思っている人にここまでキレることってあるのかな?と疑問に思った。
愛情というものはなかった。
とにかく、わたしの好みの条件にマッチしているだけなんだと冷静になった。

それともうひとつ。
常に背伸びしている自分、自分のダメな所や弱みは相談できず、彼の前では常に無理している感じの状態だった。
こんなんじゃもしハッピーエンドで結ばれたとしても、結婚生活送れないなと思った。

彼と一緒にいるときの自分が好きになれなかった。
彼にふさわしい人になれるように努力をするというよりも、劣等感しか感じなかったし、常に無理していて、自然体にはなれなかった。

片思いなのに、好きになる努力をするというなんとも不思議な感情を抱えながら3年間の時が経ち、やっとふっきれることができた。

また連絡きてほしいなと思う感情もだんだん薄れて落ち着いてきた。

今でも彼が活躍していることを心から応援できるようになった。
きっと彼にふさわしい素敵な女性と幸せになっていますように(#^.^#)♡


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