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クレマン・ド・リムー 南仏生まれのスパークリングワイン   

 少しは涼しくなったように思うけど、外を歩くと、やっぱり暑い日がまだ続く。今週もスパークリングワインを飲んだ。今週飲んだのはクレマン・ド・リムー(Crémant de Limoux)。黄色がかっていて、香りや味わいからはリンゴやモモ、蜂蜜を思い浮かべる。泡の舌触りもソフト、酸味もやわらかくて、うま味を感じられる。美味しかった。
 クレマン・ド・リムー。南仏、ラングドック地方にあるリムーという土地で作られる発泡性のワインのこと。いくつかの本やサイトを見る限り、リムーのスパークリングワインは、フランス最古の歴史をもつとされる。スパークリングワインと言えば、何と言ってもシャンパーニュが圧倒的に有名なんだけど、リムーの発泡性ワインの歴史はシャンパーニュよりも古いらしい。
 フランスではシャンパーニュ地方以外でももちろんスパークリングワインを作っている。ここで、クレマン( crémant ) というのは、シャンパーニュ以外の定められた地域でつくられる発泡性のワイン。瓶内二次発酵というシャンパーニュと同じ製造方法で造られる。フランスで、クレマン・ド・○○と名乗ってよいとされるのは8つの地域で作られる発泡性のワイン。具体的に挙げれば、アルザス、ボルドー、ブルゴーニュ、ディー、ジュラ、リムー、ロワール、サヴォワの8つのエリア。僕はクレマン・ド・リムーが好きで、スパークリングワインを飲むときにはよく選ぶ。もちろんシャンパーニュは美味しいし、ほかの地域のクレマンも飲むんだけど。

綺麗な泡立ちが、味わいも期待させてくれる


 リムーのあるラングドック・ルーション地方は地中海性気候で、この地方のワイン生産量はフランス全体のなんと40%を占めるらしい。この数値には驚いた。きっと昔からブドウの栽培に適した土地で、ブドウ作り、ワイン作りが地元の主要な産業なんだろうね。そんな土地の気候や景色、ブドウを手摘みする人々の姿を思い浮かべながら、僕は旅する気分でクレマン・ド・リムーを飲む。

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