コウセイの雑記帳

記憶があるうちに、興味あること、感動したこと、考えたことを書き記していきたい。

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最近の記事

マディソン郡の橋

たった4日間の恋に生きた女性の物語。 単なる不倫を題材とした映画として毛嫌いする方もいるが、葛藤に悩みながら選択、決断する時の心のひだを映し出した映画。 この映画で主役を演じたメリル・ストリープ。最初は野暮ったい田舎の女性が徐々に磨かれきれいになって行く様はさすがの演技力でした。 アメリカのアイダホ州の農場に嫁いだイタリア生まれのフランチェスカ。その彼女が亡くなった時、息子と娘宛の手紙と日記が残されていた。手紙には、遺灰をマディソン郡の橋に撒いてくれるようにという彼女の

    • サヨナライツカ

      「君は死ぬ前に、誰かを愛したことを思い出すかな? それとも誰かに愛されたことを思い出す?」「愛されたことかしら」 結婚を控えた青年が、価値観も金銭感覚もあらゆることがかけ離れた年上の女性と赴任先のバンコクで送った性愛の日々を綴った物語、「サヨナライツカ」。作者は辻仁成氏。中山美穂さんの元夫です。 女性は、青年に婚約者がいるとわかっていながら自分を捨てた富豪の夫に見せつけたいとの思いから、青年を惑わしたのだが、徐々に青年に惹かれていく。青年も、婚約者とは正反対の気性が激しい

      • 新幹線開発と海軍

        新幹線開発者は海軍の技術者。 ゼロ戦を開発した技術を新幹線開発に応用。 振動による空中分解を防ぐ技術を新幹線の蛇行動の制御に応用した。 新幹線の顔は「銀河」のフォルムの応用。 新幹線開発には、蛇行動制御、フォルム、ATCの技術開発が不可欠だった。 NHK プロジェクトXより

        • 「クリスマスの思い出」「あるクリスマス」「おじいさんの思い出」

          「ティファニーで朝食を」の作家、トルーマン・カポーティの自伝的短編小説三部作。 この三部作の日本語版は、訳者が村上春樹氏、挿絵は銅版画家の山本容子氏による。 人は別れを避けることはできない。子どもの視点で描かれた別れに対する寂しさは、今はすっかり忘れてしまった幼い頃の孤独感や寂しさを思い出させてくれ、ピュアな気持ちになれる作品でした。 「クリスマスの思い出」は、事情があって両親から離れ親戚に預けられている7歳の「僕」と、遠縁のいとこにあたるという60歳を超えた女性との物

        マディソン郡の橋

          銃 病原菌 鉄

          パプアニューギニアの政治家ヤリが問いかけた素朴な疑問「あなたがた白人は、たくさんのものを発達させてニューギニアに持ち込んだが、私達ニューギニア人には自分たちのものといえるものがほとんどない。それはなぜだろうか?」 生物学者の著者はこの問いに答えられなかった。 この本は、人類の進化、歴史、言語などについて研究し、その疑問に対する答えを25年経て書いたもの。 1998年度ピュリツァー賞一般ノンフィクション部門受賞。 人類の長い歴史が大陸ごとに異なるのは、それぞれの大陸に居住

          宇宙に浮かぶ奇跡の惑星

          Newton創刊350号 2010.9 やはり地球は奇跡の惑星だと思う。 その一つが、地球と月の大きさのバランスが絶妙であること。 地球の軸は傾いているのに、23.4°で安定しているのは適度な大きさの月のおかげらしく、月がもう少し小さかったりしたら、地球はグラグラ振れまくって、人類が生存できる環境になかったらしいのです。 ①液体の水 ほとんどの生命の体は、60%以上が水。液体の水が安定して存在。 ②太陽からの絶妙な距離 液体の水が存在するためには、地表面の温度が0〜37

          宇宙に浮かぶ奇跡の惑星

          ひまわり

          #ひまわり 1970年公開 ひまわりが地平線まで一面に続くシーンが、真夏の燦燦とした陽を浴びて明るく咲き誇るイメージとは異なり、物悲しく感じてしまうこの映画。第2次世界大戦によって、引き裂かれ翻弄された男女が、過酷な現実の中で愛し合いながらもすれ違う、切なすぎるストーリーでした。 イタリアの若いアントニオとジョバンナが大恋愛の末に結婚したが、新婚生活を満喫する間もなく夫アントニオは戦場に送られることになる。出征する兵士が出発する駅で、離れ難い二人は何度も強く抱きしめ合い

          幽婚

          平成十年度文化庁芸術祭参加作品。 市川森一作 主演 役所広司、寺島しのぶ 幽婚というある村に伝わる習わしに巻き込まれる一人の中年男性のドラマ。ホラーではなく、人の生死を超えた慈しみを経て、生涯の伴侶となる女性と出会う物語。時にはコミカルに、時には幻想的に描かれている。 たまたま放映されていたのをみて惹き込まれ、十数年後、再放送があることをキャッチした時は、是が非でも見逃してはならないと思った恋い焦がれたドラマでした。 主人公は、霊柩運営会社で働く中年の男性孝行。家族や親