見出し画像

迷ったら優しい方(映画感想)

こんにちは、皆さんは今月のいちご新聞を買いましたか?
私は2冊買いました(付録狙い)。旅行中に発売したので荷物がその分増えましたが一刻でも記事を読みたい私はほくほくしてホテルの中で記事を読んでいました。
私がいちご新聞で楽しみにしている記事は2つあります。
1つは一番初めにある「いちごの王様」のメッセージ、もう一つは編集しているお姉さん方の印象に残った言葉を集めたページ。
いちごの王様はサンリオの会長さんであることは前々から知っていましたが、それを抜きにしてもこの感性の文章を90歳越えのおじいちゃんが書いているとは思えないぐらい新鮮さに溢れており、20代である私自身毎回メッセージを読むたびに「この何気ない日常に気が付く感性がサンリオを育ててきたんだなぁ」と感じています。そして、今年の5月号、8月号では今のウクライナ戦争や終戦の日に合わせた反戦のメッセージが掲載され、10代の時に戦争を経験した王様だからこそ言える内容に想いの強さを感じ「未来を生きる私が頑張って平和を維持しなくては」と改めて思い直しました。
そのぐらい王様のメッセージには感銘しています。

同じぐらい感銘しているのがいちご新聞の編集者のお姉さん方の言葉。内容は色々な所から集めてお姉さん方が感動した、印象に残った言葉を短いエッセイ付きでいくつか掲載するというものです。

今月号(2022年12月号)でこんな言葉が掲載されており感動しました。

「正しい行動と優しい行動、選ぶなら優しい方」


この言葉はちかこお姉さんが選んだ言葉で、エッセイには「正しさばかりを追求すると、時に人を傷つけてしまうこともあるんじゃないかなと思うので、自分が100%正しいと思う時でもお互いに納得できる方法を探していくことが大切なのかなと思う」ということが書かれていました。

この言葉を見て真っ先に思い浮かんだ映画が

「スパイinデンジャー」でした。


この映画の本質が「迷ったら優しい行動」なんです。

・ストーリー
この映画、私のブログをよく読む方だったら「またこれかよ」と思われた方もいらっしゃると思います。
そうです。以前に登場人物の一人キリアンについて記事を書いています。
そちらの記事とは違い、今回は映画本編について語ります。


話の内容は


凄腕スパイのランスは、ある時任務で押収したドローン「アサシン」を横領した罪でマーシー達に追われる身となる。その際、HCSVの若い科学者ウォルターが「姿を消す薬」を開発したことを思い出し、ウォルターの家に押し入り薬を飲むがそれは「人間を鳩に変える薬」であった。鳩になったランスは濡れ衣を晴らす為にウォルターと共に犯人を探す…

というものです。

ランスの考え方とウォルターの考え方。

本編の大きな鍵となるのが主人公である、ランスとウォルターの考え方。
ランスの考え方は「常に正しい方の行動」を選ぶことであり、正しい方は大多数が救われる、問題が解決する、または組織にとって正しい行動である。
ただ、その行動原理に沿って行動してしまったことでキリアンというランスの行動によって自身も深い傷を負い、仲間を失った人もいたことも事実。
私は最初、この映画の悪役であるキリアンの人物像にステレオタイプのヴィランのイメージを当てはめて(自分の利益の為に行動するような奴)いたのですが本編を見てキリアンは「自分の仲間の復讐の為に行動する、キリアンはランスの正義と思われる行動によって生み出された犠牲者の一人」であることに凄く驚きました。
私自身若く、視野も狭い為ランスが市民を守る為に行動したことは正しいと思っていましたが実はランスの取った暴力的な攻撃によってキリアンのような人物が生まれてしまった事実は深い衝撃を受けました。
「自分が正しいと思っていて行動したら、その一方で深く傷つく人も出てくる」この考え方は自分の考え方を変えました。

一方、ウォルターの考え方は「悪人でも傷つけてはいけない、お互いに納得できる解決方法を優先する」というものでランスとは正反対です。なので、ウォルターの開発する兵器は体がぐにゃぐにゃしたり、シャボン玉で弾丸を包んだり、ぬいぐるみからシェルターが出てきてハグして衝撃から守るなど優しい物ばかり。
ウォルターは「常に優しい行動」を選択してきたことがわかります。

ただ、ウォルターの武器は最初はランスにとって「めんどくさくて不便」だと思われていたのですが、終盤でキリアンの本来の目的を知ったランスは「ウォルター流で行こう」と決めるんですよね。ランスの中で「正しい行動」から「優しい行動」へ考え方が変わった瞬間でした。

長くなりましたが、この映画は「正しい行動と優しい行動」をテーマにしており誰も傷つけないのは「優しい行動」なんだよと教えてくれます。
今の世の中多くの人に是非見ていただきたいです。
この映画はディズニープラスでの配信ですが内容がディズニーらしくないんですよね、どちらかというとサンリオの考え方「みんななかよく」に近いんですよね。
だから、ウクライナ戦争が始まってからサンリオのいちごの王様のメッセージやお姉さん方の言葉を真剣に受け取っていた私に深く突き刺さりました。

もうスタジオがないので続編は難しいけど今の世の中だからこそ続編が見たい!
ウォルターとランスのその後とかよりも、キリアンがその後どうやってランスと組織と和解していく様子が見たいし、チーム変人(ウォルターとランスのユニット)が優しい兵器で世界を平和にしていく話が見たい!!

つい、いちご新聞を読んで熱く語ってしまいました。
もしこの記事を読んで「スパイinデンジャー」に興味を持ったらぜひ、ディズニープラスで見てください!!!
そして、感想、二次創作を大量生産していただけると私自身泣いて死ぬほど喜びます!
今は自分でのんびり自家生産して過ごします。(同人のブームは2年前に切れた)


この記事が参加している募集

#映画感想文

67,103件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?