【事例】AIがまったく新しいインスピレーションを生む
食品業界における、新しいレシピや食品を開発するためのAI事例をご紹介します。
Cerealto Siro Foodsとは
スペインのCerealto Siro Foodsは、食品業界におけるグローバル・プレーヤーです。毎年400万を超える食品を販売し、毎年250以上の新しいシリアルを市場に投入しています。大量生産とイノベーションの適切なバランスを維持するために、需要の初期トレンドを検出し、新しいアイデアを生み出したいと考えていました。
そのため、消費者の嗜好やニーズの変化に常に適応する必要があることを認識し、消費者を興奮させる食品の開発に多大な努力を払っています。そして、需要を予測するのに役立つ最先端のテクノロジーが必要だと考えました。
新しい食品イノベーションプロセス
Cerealto Siro Foodsは、IBMとそのイノベーションパートナーであるI+deaと協力して、世界中の消費者の嗜好をほぼ瞬時に分析および予測するAIツールを構築しました。
I+Radarと呼ばれるこのツールには、IBM Watson Natural Language Understanding、IBM Watson Discovery、IBM Watson Knowledge StudioなどのIBM WatsonのAI機能が組み込まれています。消費者や専門家が、Twitter、ブログ、科学ジャーナルやフォーラム、世界中の主な新聞と雑誌といったパブリックでソーシャルなネットワークで発信する内容を「聞く」ことができます。ローカライズされた傾向を識別し、消費者の態度が変化し始める時期を検出することができます。どの成分が人気を博しているのか、特定の感情に関連しているのかを予測できます。
このツールをクリエイティブな食品イノベーションプロセスに組み込んで、新しいトレンドの分析を通じてインスピレーションを見つけ、新しいアイデアにつながる刺激を与えるのに役立てています。
ツールで生まれる新しいアイデア
このプロセスのおかげで、AIによって提案された同社の食品がすでに英国で市場に出ています。新しいスナックであるエンドウ豆とレンティルの餅は、オーガニックで、砂糖と塩分が少なく、ビーガンとセリアックに適したタンパク質成分を持つという、最新の消費者の好みに応えて開発されました。
その他にも、消費者が、砂糖、塩、添加物、脂肪が少なく、繊維とタンパク質が多く、キノア、チア、キビ、スペルト小麦とオーツ麦などの穀物を含む食品を求めていることを明らかにしました。
英国では、高品質のタンパク質の摂取量を増やしたいという消費者の要望を検出しました。これは、ビーガン、菜食主義者、セリアック病患者、および穀物や野菜成分で繊維摂取量を増やしたい消費者の好みに対応しています。また、英国の消費者は、栄養特性だけでなく、栽培方法の持続可能性と包装の環境への影響にも関心を持っていることを掴みました。
まとめ
食品業界では、AIにより世界中で消費者の嗜好の分析と予測における正確な予測できるようになっています。AIは、新しいレシピや食品を開発するためのインスピレーションを提供することで、研究者の仕事を強化しています。今日、何時間もの作業を省力化し、意思決定をサポートし、魅力的な提案をするための強力なアシスタントを持っているのです。
本投稿は、以下英文の抄訳です。
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