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カナダからの手紙

平成から令和に。そんな日も淡々とnoteを。

手紙をもらうことが何度かあった。でも、すぐに読むと捨てていた。
紙面にはいつも短い言葉であなたの思いがつづられていたけれど、そんな紙に残る言葉より、会っていてあなたから聞こえる言葉の方が安心感があったからだ。

ホテルでセックスするだけでなく、カラオケルームにもよく行った。1曲1曲、にこにこして私が歌う唄を聞く。

「いいなぁ。君の声は」

そんなことを言いながら、あなたは私に歌わせてばかりだった。

その中でよく

「デュエットしよう」

と言われて歌った曲があった。

「カナダからの手紙」

何度も歌い、ハモり方を教えてもらい、歌詞も覚えてしまった。

なぜ、これを歌わせたかったのだろう。当時はステキな曲だなと思いながら歌っていた。

最後の歌詞「あなたのいない一人旅です」は

「あなたがいない一人旅」になったのはそれから。


最近はカラオケに行っていないけれど、歌えるかな。