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貴重な無料をあなたへ~職の肥やし②~

今回も現在の職に就く前の小話を

上司の話は長くていやだな、と思うことが多いのですが、ある職に就いたときに、いつも簡潔に話す上司がいた。その人のものの見方が面白く私としては好きな考え方で、今もそれを使って考えることがよくある。

それは「金」

「お前らに、沢山話したって、俺の金にはならんだろ」

「要は、分かりやすく伝える。分かったら動く、それが金になる」

「俺の話って、金で買えないぞ」

なんでもお金に考えて話す。世の中お金だけではないとは分かっているが、これほどまでに金を絡めて話す上司はいなかった。

当時、飲みに行ったときの話。

「いいか、よっしぃ、頭のいい奴や年寄りの話、お前に進んで話してくる奴は金のチャンスだ。気に入ってもらえるようよーく聞いておけ。お前はタダで金をかけて何年もかかって積み上げたそいつらの経験を聞くことができるんだ。絶対それを聞いておくと何かの役に立つからな!」

さらに、

「長くても短くても、自分の必要なところだけ聞いておいて、あとはちゃっかり自分の経験にしちゃえ。俺は、長い話が時間の無駄で金になんないので嫌いだし、短く話すことでお前らには稼がせたくないんだ」

と、笑いながら話したコトバが印象に残っている。

お金につなげた考える上司、面白かったのですが、それよりも

「相手の話を聞くことは、何年もかかって積み上げたことをタダで聞いて自分のものにできる」

という考えがよかった。

何気ない話の中には、お金にならないステキな話ってたくさんある。それをいかに自分のものにして、コトバや心を育てるか、そういう考え方をこれからも大事にしていきたい。