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居住支援×空き家で地域活性化?! | 矛盾に逆らう不動産屋

福祉的な視点と「不動産屋の論理」が対立する~東村山の不動産会社

平成29(2017)年の改正住宅セーフティネット法では、低所得者、被災者、高齢者、障害者、子育て世帯など、住宅の確保に特に配慮を必要とする住宅確保要配慮者に対して、民間賃貸住宅への円滑な入居促進を図るため、当事者へ居住支援を行う法人を都道府県が指定する制度を定めました。

一方で空き家に関することも全国的に喫緊の課題となっています。東村山市についても、2015年には457件であったものが、2021年には665件に増えており、決して見過ごされる問題ではありません。

空き家は相続や高齢者の住み替えによるものが主な原因です。しかしながら、多くの所有者は何をすべきかわからずに放置している現状があります。

また、空き家について第三者はとかく、“厄介者”(古家)をどうするかという発想で物事を考えがちです。

しかしながら、長年家族が住んできた、親が暮らしてきた家を手放すときというのは、それぞれにいろんな思いがあふれてくるものです。

できれば、その思いを汲んでくれる人に引き継いでもらいたいと考えるのではないでしょうか。

従来型の「不動産会社の論理」では、居住支援や空き家課題はなかなか福祉的な視点では考えられない、考えにくいのが現状ですが、そこをなんとかしたいと考えています。

「住宅確保要配慮者」からもこぼれ落ちてしまいそうな人たちがいる~東村山の不動産会社

「ハウジングプア」とは、無収入の状態に陥るなどして、住む場所を失うこと。あるいは、住む場所のない人のことを表した言葉です。

日本ではホームレスというと、路上生活者のことを指す場合が多いですが、実際にはネットカフェ難民といわれる、住むところがないためにネットカフェや、ドヤなどと呼ばれる簡易宿泊所などの施設に寝泊まりする人たちが存在しています。

改正住宅セーフティネット法でいう、住宅確保要配慮者の中には低所得者として一括りにされていますが、こういった人たちは身なりも整っていて、一見何の問題もなさそうに見えるだけに、セーフティネットからこぼれ落ちやすい人たちでもあるのです。

日本は自業自得を誤ったふうに解釈して、住宅確保要配慮者やセーフティネットからこぼれ落ちやすい人たちに冷たい風潮があります。しかしながら、当事者を受け入れて応援することが、結果的には公的資金の投入や犯罪等を抑制することにもつながります。

居住支援と空き家課題を別々にしない取り組み~東村山の不動産会社

空き家課題に関してもリノベーションや新たな付加価値を創造することで再活用できる地域資源として、地域の魅力向上や活性化とリンクさせることができるでしょう。

空き家が放置されている理由や所有者の個性もさまざまですが、所有者にわくわくするような提案ができたらいいと思うのです。

私たちの社会は空き家が増えて問題になっている一方、住宅確保要配慮者と呼ばれる人もたくさんいるという矛盾した状況を抱えています。

私(阿部)はこの二つの問題やその背景にある少子高齢化や貧困等々の問題を個々別々の問題としてとらえるのではなく、一つに連なった福祉と人権の問題として考える必要があると考えています。

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