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売れる男には理由がある

世の中には自称トップセールスマンがうじゃうじゃと生息しています。今回はトゥモローゲートのトップセールスマン、水城達裕(ミズキタツヒロ)にスポットを当ててみようかと。数多くのトップセールスマンを見てきた中で、彼の営業力はまさに本物です。

相手の話を聞き出す、的確な提案をぶつける、最終契約まで取り付ける。営業マンの前に立ちはだかる壁をトップセールスたちはどうやって攻略しているのか。今回は、何気ない会話のなかに、そのヒントが隠されてるのではないかということで、インタビュー形式で記事をまとめていきます。

年間の個人粗利で1億円以上を叩き出し、Twitterのフォロワーは1万6千人超え、そんな彼の口から出てきた『売れる男の理由』とは、営業マンに限らず、すべてのビジネスマンに大切な「お客様との向き合いかた」でした。読んで満足するのではなく明日から、いや今日から実践してほしい内容です。

水城達裕のプロフィール

■プロフィール■
水城 達裕/みずき たつひろ
社員500名規模の住宅系営業会社で9年間勤務。70名の部下を束ねる営業統括を経て2018年にトゥモローゲートに中途入社。最短記録で戦略企画部マネージャーに就任。年間個人粗利1億円のギネス記録を持つ。営業に大切なマインドを学べるTwitterは好評で1万7000人にフォローされている。
<水城のTwitter> https://twitter.com/mizu_black_tg

売れる営業マンの3つの共通点

西崎:突然やけど、売れる営業マンの共通点ってなんやろ?

水城:そうですね。まずは、第一印象、セールストーク、クロージングこの3つで常に高得点を叩き出せている点じゃないかと。逆に言うと、ここさえ押さえておけば売れる営業マンに近づけるはずです。

西崎:なるほど。最初はどこから注意していけばいいかな?

水城:第一印象からですね。理由は誰でも簡単に変えることができるから。セールストークやクロージングには場数とか経験とか時間が必要ですが、第一印象は今すぐに変えることが可能です。

西崎:例えば、寿司ネタに例えると売れる営業マンとは?(笑)

水城:中トロですね。(笑)

西崎:大トロじゃなくて??

水城:大トロはコテコテすぎます。最初はいいですが、お客さんも話を聞き続けるのはしんどい。脂は乗ってるけど、しつこすぎない。主役級でありながらも、胃にもたれることなくいくらでも食べ続けられる。売れる営業マンってそんなイメージですね。

西崎:さすが売れる営業マン。寿司に例えてもわかりやすく答えてくれる(笑)しつこくなく、でも存在感があって、締めにもピッタリ。たしかに、第一印象、セールストーク、クロージングどれも強そうな印象よね。

【POINT】売れる営業マンの共通点
第一印象、セールストーク、クロージングで高得点を叩きだせる

営業マンは最初の5分が勝負

西崎:じゃあ、第一印象について。良い売れる営業マンの具体的な要素は?

水城:服装と挨拶ですね。ここで80%が決まる。加えて、冒頭5分までのトークでほぼ100%第一印象は決まります。見た目の印象を良くすること、挨拶で強力に印象づけること、冒頭トークで興味を持ってもらうこと。

西崎:たしかに。服装はみんなパリッとしとるよね。体型にフィットしてるというか。水城が意識している服装で気をつけてることを教えてくれん?

水城:清潔感大事です。クリーニングに出す頻度は気を使いますし、スラックスのセンタークリースはプレッサーで処理してました。高額なものを着ているかどうかよりも体形に合っているかどうか。ここが重要かなと。あとはカラーバランスですね。白とか黒とか落ち着いた色を選んでおけば外れません。

西崎:挨拶で意識していたことは?

水城:声を出すこと。元気を出すこと。身だしなみを整えること。笑顔でいること。語尾を止めること。自信を持って話すこと。言葉にしたら当たり前に聞こえます。けど、完璧にクリアしてる人は意外と少ないですね。

西崎:第一印象が悪いとあとから上げるのはしんどいからね。それを左右する要素の1つが名刺交換だと思う。名刺交換で気をつけてることを教えて。

水城:しっかり声を出す。しっかりお辞儀をする。しっかり目を見る。これも当たり前に聞こえるんですけどね。名刺を渡す順番を間違えないとか。すべて基本ですけどできてないひとは多いです。基本的なことよりも先にテクニックに走っちゃって、うまくいかないパターンは多い気がしますね。当たり前のことを当たり前以上にやることを大事にしています。

【POINT】第一印象の高める方法
・毎日清潔な服、体形に合う服を選ぶこと
・大きな声、笑顔、目を見る、語尾を止める、お辞儀の徹底
・名刺交換までで第一印象が決まるという意識を忘れない

無意味なアイスブレイクは不要

西崎:次はセールストークについて。導入はどんな感じ?

水城:まず時間をつくってもらった感謝を伝えます。貴重な時間をいただいてるわけなので「ありがとうございます」から話をはじめます。つぎに事前に調べた情報から会話に繋げる。SNSをやってるお客さんならSNSの話をしたり。世間話を挟む人もいますが、僕は無意味なアイスブレイクは必要ないと思ってます。

西崎:なるほど。無意味なアイスブレイクとは?

水城:よく天気の話をしたり、オフィスを褒めたりする営業マンっているじゃないですか?本当にそう感じたならいいと思いますよ。ただとりあえず言ってる、この雰囲気は相手に伝わるので、テンプレート的に言ってるだけならやめたほうがいい。逆に事前に調べた情報を小出しにしながら相手の課題を探しにいきます。そこから課題に自分たちができることを提案する流れですね。

西崎:自然な流れで相手の課題を聞き出すのは大事だね。ちなみにセールストークで根本的に何が違うの?売れる人と売れない人は?

水城:根本的な違いは『自分ごと』かと。『売りたい欲』が全面に出る人は厳しいです。そうじゃなくてまずは相手の課題を自分ごとにして考える。一緒に解決するんや!と心の底から考えないと思いは伝わらないですし「任せたい」と思ってもらえません。これ、キレイ事でもなんでもなくて、自分ごとにならないと本気で相手にとってメリットのある提案なんて出来ません。

西崎:キレイ事や!って言う人いるよね(笑)そういう意味でもお客さんの本音を引き出すことが大事だと思う。こちらが一方的に喋るんじゃなくて。どれくらいの割合を意識してる?自分と相手の会話の割合。

水城:お客さん8自分2ぐらいですね。

西崎:おお、8対2かあ。

水城:調べてきた情報についてなぜ?を掘り下げます。どういう意味ですか?きっかけは何ですか?と。その過程でお客さんから出てくる言葉にアンテナを張る。気になる言葉があったら知ったかぶりをせずになぜ?をさらに掘り下げる。そうやって課題を明確にしていくと心を開いてくださって、会話の割合も自然に8対2ぐらいになっていくと思います。

西崎:質問の仕方も大事よね。問診みたいになったらダメ。「なにか困ってることはありますか」だけでは本音は出てこない。顧客が自身の課題に気づいてない場合もあるから。抽象的な大項目から、中項目、小項目と掘り下げながらヒアリングで課題を明確にするってめちゃくちゃ大事よね。

水城:自分ごとになれば興味を持って相手の話を聞けるはずですからね。

西崎:例えば「社員が定着しない」と相談されたとする。そこには、給料が安いのか。仕事がつまらないのか。上司が怖いのか。考えられる理由はたくさんある。明確にするために情報を集めて、整理した先にあるのが本当の課題。ここを把握していないのに提案する人が多い気がするなあ。

水城:失敗のよくあるパターンですね。課題を把握してないから、求められてもないものを提案してして、ストレスを与えて、心を閉ざされる。

西崎:ベースにあるのはさっき言ってた「売りたい欲」か。売上は課題解決の対価でしかないから課題を解決すればついてくる。「売りたい欲」が強い人はそこをすっ飛ばして売ろうとする。発想が逆よね。

水城:そうですね。で、最初の話に戻るんです。相手のコトを本気で考えてるかどうか。相手の課題を自分ごとにできてるかどうか。

西崎:各業界のトップセールスはみんなそこは絶対ハズさないよね。もう1つ付け加えるとしたら。提案の幅が広いかな。ヒアリングの過程でドンドン提案が出てくる。とにかく引き出しが多い。アイデアの宝庫だね。

水城:そこまでできれば「信頼できるな」と思ってもらえます。

【POINT】トップセールスのトーク術
・無駄なアイスブレイクは不要、事前情報から課題を引き出せ
・売ろうとするな『自分ごと』としてお客さんと向き合え
・お客さんに5割~8割はよく話してもらい課題を炙り出せ

売れる営業マンは『No』を恐れない

西崎:最後のテーマはクロージング。見積を出して、契約してもらえるかどうかの瀬戸際。特に気をつけてることはある?

水城:価格をストレートに伝えることです。そこではじめて本音が聞けて話を前に進められる。価格をうやむやにする営業マンは多い。これは絶対ダメ。話が前に進まない。自信がなさそうに伝えるのも厳禁かなと。

西崎:ちなみに見積は高い方から提示するか。安い方から提示するかどっち?

水城:「高い方です!」

西崎:お、かなり言い切ったね(笑)これは営業マンのスタンスに依るかもしれないけど、俺も高い方から出すかな。一番いいサービスだから一番高いわけで。最初に自信満々で出したいよねって考えね。

水城:もう1点。簡単に値下げする営業マンも売れない営業マンだと思います。価格だけでしか勝負できないと思われる。売れる営業マンは、自社のサービスの価値をお客さまに伝え、適正な価格で納得してもらって買っていただく。いきなり価格で購買意欲を促進するのは避けたいところです。

西崎:安易な値引きはしない方がいいね。うちも値引きしないと決めてる。お客さんによって不公平がでるからね。同じサービスなのに値段が違うと知れたら、高い方で契約した顧客の信用を失いかねない。

水城:ですね。もう一つ、売れる営業マンは『検討中』という見込みが極端に少ないのも特徴です。やるのか?やらないのか?必ず白黒はっきりつける。断られることを怖がる営業マンがいるんですが、これもやめた方がいい。いつまで経っても前に進まないから。断られた時には断られた理由をしっかり把握し、クリアできるものであれば再提案を、難しければ次回以降の課題として常に改善し続けることやって欲しいです。

西崎:さすが水城。めちゃくちゃ参考になりました。ありがとう!また聞かせてね。

水城:こちらこそ、ありがとうございました!

【POINT】クロージングで気をつけてること
・簡単に値引きはするな、サービスで勝負しろ
・見積はストレートに、自信を持って堂々と伝える
・断られることを恐れるな、白黒はっきりさせろ

売れる営業マンの理由まとめ

いかがでしたでしょうか。今回話を聞いてみて、年間1億円以上の粗利を一人で叩き出す水城の思考からは学ぶべきところが多かったなと感じました。今回お届けしたポイントを自分なりにまとめると。

1.売るんではなく『自分ごと』として解決する
2.断られることをビビるな、堂々と最後まで戦え
3.見た目は大事だから明るく前向いて楽しもうぜ

大きくこの3点かなと思います。営業は売ることが目的じゃない、お客さんに寄り添い、課題を解決することで信頼を積み上げられる。相手にとってもいい提案をしてるわけだから、何もビビることはない、見積だろうと契約書だろうと堂々と出し切ってしまえばいい。楽しんでるひとの周りには多くの人が集まります。

場面や立場によって最適な方法は変わってきます。みなさんの状況に当てはめて、活用できるコトがあれば今日から実践してみてください。興味があれば、ぜひ水城達裕をフォローしてやってくださいね。ビジネスマンはとても参考になるかと。それではまた次回、お会いしましょう。

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