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2025年3月に「夢における空間論」を書き上げるまで

旧「2023年3月に博士論文を書き上げるまで」。博士論文を書き上げるまでの日々を綴っていました。今は延長戦中です。月に1回フランクな研究報告書がとどきます。どうVR×建築の研究が…
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#デザイン

研究日記2024年8月の報告書。

宮大工棟梁・西岡常一さんのこと今月、最後の宮大工といわれる西岡常一さんのことを知った。西岡さんは元々法隆寺の修繕をする宮大工の家系に生まれた人である。のちに薬師寺の西塔の再建にも尽力された。西岡さんのお話はYouTubeでもみられるし、Amazon プライムでドキュメンタリーを観ることもできる。どうして知ったかというと、井伏鱒二の話し方が急に知りたくなってYouTubeの動画を漁っていた時に、偶然おすすめに出てきたのであった。 やはり卓越した木についてのお話が面白かった。法

研究日記2024年7月の報告書。

はじめに今月はなんだか早かったような気がする。印象的なこととして、畑田君と収録しているPodcastの収録を3回連続で失敗した。一度目は僕が寝坊してしまい、二度目は僕自身の研究についてのディスカッションが白熱しすぎて、4時間ほど話しっぱなしでPodcastの収録はできずに終わった(有意義ではあった)。三度目は予約したはずの部屋が取れていないトラブルがあり収録できなかった。僕は一か月ほどの間、あまり人と話さない。そのため畑田君と話すとディスカッションでえらいことになる。まずは僕

研究日記2024年3月の報告書

今月は異様にのんびりしていた。ほとんど大人の夏休みだった。モラトリアム。もちろん仕事もしていたけれど、それよりも膨大に本を読み、展覧会を訪れ、いくつかの文章を書いた。たくさん読み、なにかを書いてみるほどに、自分が何を考えようとしているのかよく分からなくなった。たくさん考えたような気もするし、何も考えていなかったような気もする。時間は溶けた気もするし、長かったような気もする。一人になると、時間感覚はバグって長短のコントラストが異様にくっきりとして記憶が朧げになる。 そういう1

研究日記2024年2月の報告書

1. 東京都現代美術館での展覧会、大詰め現在、自作を3作品展示中の東京都現代美術館にて、2月23日、2月24日にギャラリーツアーを実施した。23日に1回、24日に2回実施し、各回ともに20人から30人の方が参加してくださったようだった。 3月2日にも1回、3月3日にも1回ギャラリーツアーを実施する。Virtual Renovationのデモも、特段トラブルがなければ、この機会にのみ体感してもらえる。 日時|①3月2日(土)16:00~ ②3月3日(日)17:00~ 各回1

研究日記2024年1月の報告書。

12月からコンペに取り組んでいるものの、うまくまとまらずにパニック気味。考えた内容やアイディアは沢山あってもプレゼンとしてうまくまとめられない。難しい。パニック気味な月末。 ツイートで自分を奮い立たせてみたが悪手だったかもしれん。 新建築の巻頭論考の執筆新建築の原稿を急に書くことになって、10日ほどで書き上げて一週間ほど細かくやり取りして校了した。内容は、博士論文で考えたことをまとめた。期間こそ短かったものの大変貴重な機会でありがたい限りだと思った。 そういえば、このn

研究日記11月の報告書

銭湯のすばらしさ。 銭湯にここ2ヶ月ほど通うようになったのだが、今までのどんなものより、快眠とストレス低減と自律神経の調整に効果がある感じがする。 最近、睡眠時間3-4時間でずっと1,2週間過ごしていて、いつもなら吐き気を催したりえづきまくったりするのだが、今回は全然そうならなかった。これも多分銭湯のおかげと思う。前までは、寝付けずストレスに感じることも多かったのだが、銭湯に行った日は間違いなくずっと深く眠れる。おすすめである。 温泉とかと比べて銭湯はやたらと温度が高い

研究日記10月の報告書

10月29日に誕生日を迎え、29歳になった。ほとんど仕事もないままに29歳となるとは思わなかった。フラフラしているといろんなプロジェクトによんではもらえる。しっかりしたものもあるしとてもいい加減なものもある。ほとんどはいい加減なものである。 お金も払わずに働かされることが多くて、さすがに疲弊してきた。不安定であることは特に気にならないし、まあいい加減であることも良いのだが、不安定は自分のためにあるときには贅沢でもあるけれど、時間を取られ二束三文に利用されしかし先が見えないと

研究日記6, 7月の報告書

ずいぶん書くのが遅くなった。6月はほとんど何も書けなかった。沈んでいたと思う。6月の中旬に東大の退職を決めて、7月の初旬からヨーロッパに2週間ほど行き、7月末に退職した。 退職のことについてどのように書けばよいのかいささか迷った。 書いて吐き出してしまいたい気持ちと、隠すべき経歴としてなかったことにした方が賢いのではないかという気持ちとの間でゆれた。ただ自分のメモとして言葉を書いてみても何か胸のつかえがとれなかった。抱えているものというのはそういうものだろうか。自分の情け

博士論文2022年12月の報告書。

あけましておめでとうございます。1月5日に博士論文公聴会があるため、それに向けて原稿書き直しと発表資料作成をしている年末年始。ご飯屋さんが閉まっていて困る。静かで穏やかなのはいいけれど。 帰省もせずに1ヶ月ほどずっと博論の原稿を書き直してるのは、全ては1月5日に公聴会があるせい。教授ですら文句を言っている。誰得なのか不思議。昔はもっと遅かったらしい(中旬とか)。お正月に休ませないのが博士最後の嫌がらせ、に思える。これで終わりと信じている。 1. この1年のこと2022年は

第17回ダイワハウスコンペで優秀賞を受賞しました。

第17回ダイワハウスコンペで優秀賞を受賞しました。最優秀賞は一つ、優秀賞が二つで、優秀賞の間の優劣は決まってはいないので192作品中の2位とのことです。8月に参加を宣言してからなんとか最後まで来られてよかったと思う。ただまあ負けた悔しさもあるし考えたことも色々とあるので、気持ちの整理としても書いておきたい(後半は課金バリアありますのであしからず)。 Ⅰ:作品のこと初めに、自分の作品について書いておく。他の作品についてはまだYouTubeでしか出ていないようなので、詳細に読ま

博士論文2022年6月の報告書。

今月は行ったり来たりが多かった。いくつか受賞などの成果が出たりもしたが、成果はあんまり慰めにはならなかった。必要なのはもっと手触りのあるもの。 今月やったこと。 1. 人生初めてのラジオ出演(radiko)J-WAVEのラジオ番組に出演。生まれて初めての公共放送。ヘッドフォンを被りマイクに話すというやつをやった。自分の声と相手の声がヘッドフォンから聞こえてくる不思議な体験。ヘッドフォンで電話している時自然と声が大きくなるように、周囲の反響がないぶん、声が出しやすい。のだが

博士論文2022年5月の報告書。

もう少しでこの災害は終わるのかもしれない、とぼんやり実感することの多い1ヶ月だった。5月10日に参加したMr.Childrenのライブは本当に圧巻だったし、東京ドーム一杯に人が入っている状況はクラクラするような高揚に満ちていた。新宿の製本工場跡で開催された惑星ザムザ展はちょっとお化け屋敷のような感じすらある迫力があって、これも人の創作から強く影響を受ける感覚を思い出させてくれた。久しく会えていなかった友人や先輩とも会い、博士論文の中身についてかなり議論したりもした。人が集まる

博士論文2022年4月の報告書。

4月の後半にオルガテックTokyo 2022というイベントに参加した。そこでデザインファームであるTakramの渡邉康太郎さんと車メーカーのMAZDAのデザイン役員の前田さんのトークイベントがあったのだが、話題になったのが「ハイブリッドワーク」についてだった。渡邉さんが「ハイブリッドワーク」という言葉に対して、オンラインとオフラインのハイブリッドや地方と都心のハイブリッド、本業と副業(複業)のハイブリッドもあるという一般的な理解を示しながら、同時にもう少し新しい別の切り口の中

博士論文2022年3月の報告書。