【映画】「フィリップ」を見ました
こんにちは！アート王子です。
今回は映画「フィリップ」についてです！
あらすじ
「Filip」は、ポーランドの作家レオポルド・ティルマンド（1920-1985)の自伝的小説としてポーランド当局の検閲の後大幅に削除されたものが1961年に出版された。しかしすぐに発行禁止になり、長い間陽の目を見ることがなく2022年になってオリジナル版が出版された。この小説はティルマンド自身が1942年にフランクフルトに滞在していた実体験に基づいている。監督のミハウ・クフィェチンスキはその事実から導き出す魂の解放・自由奔放な姿を第2次大戦、ナチス支配下のドイツを舞台に官能的な要素を加えて映画化したものである。フィリップはナチスによって両親や恋人を目の前で銃撃で殺され、ナチスへの復讐を誓いフランス人になりすまし、ナチス上流階級の女性を次々と誘惑していく。しかし、プールサイドで見かけた知的で美しいリザとの出会いによって、復讐から一転愛に目覚め困難な時代でも心を自由にして生きていく姿を描く。
2024年、美しく官能的で逞しく生きるフィリップが私たちの心を強く揺さぶり、生きていく力を与えてくれる映画が公開される。
※公式HPより
映画概要
上映日：2024年06月21日
製作国：ポーランド
上映時間：124分
ジャンル：ドラマ戦争歴史
配給：彩プロ
ネタバレあり感想
TOHOシネマズなんばで1回だけ上映
TOHOシネマズなんばで1日に1回だけ上映されていて（17:30-19:45の回）
どうしても見たかったので、わざわざなんばに行きました！（だいたいTOHOシネマズ梅田で見ます）
別館の小さなシアターだったので（別館ってどこやねん？ってさまよった）
気になる方はお早めに！
たしか、梅田はステーションシネマでもやってます。
イケイケの映画だと思っていた
「ユダヤ人の主人公が、ナチス将校の妻たちを次々と誘惑することでナチスへの復讐を果たす」とあったので、清濁合わせ飲んだ成り上がりの映画かと勝手に思っていたのですが、クライマックスで親友が殺されたり（しかも自分がワインを1本彼のロッカーに戻したのが原因）、恋人とパリに逃げようと思っていた矢先に空襲にあって運命が変わったり、なかなか悲しい映画だった。
勝手に「華麗なるギャッツビー」や「ウルフオブ・ウォール・ストリート」みたいなイケイケの成り上がり映画だと勘違いしていました（どっちもディカプリオやないかい！）
圧倒的なナチスの支配下による悲しいストーリー
主人公フィリップは冒頭、ナチスによってダンス発表会？中にユダヤ人だった恋人と家族を射殺されてしまいます（主人公はズボンが下がり、たまたまステージから脇にはけたタイミングだったので生き延びた）
高級レストランの給仕係として働くフィリップの周りはドイツ人以外の外国人ばかり。
戦争に行き、夫不在のドイツ人妻をフィリップは口説いて周っていたが、プールサイドでドイツ人のリザに出会い、最初は親友のピエールに「惚れさせて娼婦にさせる」と言っていたがだんだん本気になっていって…
中盤にフランチェスコというイタリア人の同僚がドイツ人の女性とセックスしたことがバレて（ドイツ人女性が外国人とセックスすると混血するという理由で、男は処刑、女は髪を切らされる）ボコボコにされて、数日後にレストラン従業員の前で絞首刑にされた。
覚悟を決めたフィリップはリザに「パリに行こう」（夜逃げ）と約束するも、連合軍の空襲のため駅に行けずリザの家に戻る。
ナチスの検閲でロッカー検査が行われて、親友のピエールのロッカーから、盗んだ高級ワインが見つかる。（リザとの逃避行にフィリップに「2本とも持っていけ」と言ったピエールだったが、フィリップは1本だけ持っていった）
その場で射殺された親友。自分は「ユダヤ人だ」と告発したが、親友が死んで気が動転していると捉えられ、自分はまたしても生き延びてしまう。
リザに「最初から娼婦にするために声をかけた」と諦めさせるために嘘をつき（リザにはバレていましたが）、パーティの際に上の階からナチス将校を射殺し、パリに向かうフィリップ。
全体的に悲しい
ラストシーンはフィリップがパリに行くために階段を降りて右に曲がりますが、多くの乗客は右に、兵士たちは左の前線の列車に送られるシーンは足音が強調されていて物悲しいラストシーンでした。
日本ではイメージしづらいですが、占領下の外国人の立場、政治色下の中での行動。しかも、舞台がドイツ（フランクフルト）なので、そこに住む人のその後の状況が想像出来て、全員に不幸が降り注ぐのですごく悲しいストーリーでした。
セックスシーンはあるのですが、R15指定なのは、ナチスを扱ったり、理不尽に殺されるシーンが多いからかなと思いました。
ラストはバッドエンドで終わるのかなーと思って見ていましたが、一応フィリップは死なずに脱出出来たっぽいし、続きが気になるラストでした。（他にも詳しく解説されず気になるシーンがある）
ギラギラした映画かと思っていましたが、色々考えされられる（この時代の幸運度とか）映画で、悲しかったけどよかったなと思いました。途中で飽きるシーンは無かった！
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