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スカイプ読書会 動機づけ面接法 

みなさま、こんにちは。
いつも有志で実施している読書会ですが、
コロナウイルス感染拡大防止のため、
Skypeを利用して読書会を行うことになりました。

不慣れなため手間取りましたけれど、
それも含めて
心許せる同業者と
試行錯誤し、相談できる機会は、
こういう不安な情勢の中でこそ
とても心強いと感じました。

読書会で取り上げた本は下記の本です。

『動機づけ面接法 基礎・実践編』 

著者 William R. Miller   Stephen Rollick

訳者 松島義博 後藤恵

星和書店 2007


そもそも「動機づけ面接法」は、
アルコール依存症患者の
行動変化を促すために
開発されたコミュニケーションの方法です。

この本の終盤では、
人が変わることの重大さについて
書かれているように感じました。

その変化をクライエントに強要しないために
セラピストが保つべき倫理観や研修方法について、
多くの紙面を割いて、
とても丁寧に説明されていました。

動機づけ面接は、
クライエントの望みを変化させ、
クライエント自身が変化していく方法です。
セラピストは
開かれた質問や丁寧な振り返りを戦略的に行って、
クライエントが自らの変化に向けて行動すること
を支援していきます。

・クライエントより、話す時間を少なくしよう

・質問を1つしたら、2~3回の振り返りをしよう

・質疑応答の質問に対して、2倍の開かれた質問をしよう

・共感的な傾聴をするためには、クライアントの言葉や語尾を単純に繰り返すだけでなく、

 もっと深い振り返り(理解した内容を含む)を半分以上行おう

 (上記の書籍 264ページより引用)


私はこの本を読むまで、
動機づけ面接法を
洞察よりも具体的な変化に注目している
理療法の技法だと誤解していました。

本を読み終わった今は、
クライエントが
自分自身について深く考えるための
振り返りの機会を持てるように、

かなり戦略的に
セラピストが支援を続ける技法である
と受け止めています。

印象だけで決めつけずに
学んでみる、
実践してみることって大事ですね。

読んでみてよかったです。

(20200425記載)

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