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盛り上がりから消費としてのネットミーム

たまにはポエムではない文章です。

インターネットが普及し、SNSが生活の一部となった現代、ネットミームの流行と廃れは目まぐるしいものがあります。
ミームとは、インターネット上で広まる言葉や画像、動画、行動などのことで、文化的なアイデアや現象を指します。これらのミームは、ユーザーの手によって瞬く間に拡散され、瞬間的なブームを巻き起こします。
しかし、その反面、急速に広まるがゆえに、面白くないミームや批判を受けやすいミームも多く存在し、結果として廃れるのも早いという現象が顕著に見られます。

ネットミームの急速な広まり

SNSやメッセージングアプリの普及により、ミームの拡散速度はかつてないほど早くなりました。Twitter、Instagram、TikTok、Redditなど、多様なプラットフォームが存在し、ユーザーはミームを簡単にシェアすることができます。
先日まで最近思い当たるものだけでも、猫ミーム、好きな総菜ドラゴン、正論ロボと毎日のように移り変わっています。

ミームの面白さや共感を呼ぶ内容が、人々の心に刺さると、一気に口コミで広がります。数時間、数日で世界中に広まることも珍しくありません。例えば、TikTokのダンスチャレンジやTwitterのハッシュタグトレンドなど、ミームは瞬時に拡散されます。

昨今のインプレゾンビによって拡散力も増しているように思います。

スマートフォンの普及により、誰でもどこでも簡単にミームを作成し、共有することができます。以前は画像編集や動画編集が必要だったものが、今では簡単なアプリで手軽に作成できるため、ミームの拡散が容易になっています。

楽しく盛り上がれる一方で、この状況には問題があると思っています。

ミームの消費と劣化

現代のネットミームは、もはや「盛り上がるもの」から「消費するもの」へと変わってきました。これには、大量の人々がインプレッション(表示回数)を稼ぐためにミーム作成やシェアに参加している現状が影響しています。

インプレッション稼ぎの参加

多くのユーザーがSNSでの注目を集めるためにミームを作成し、リポストなどをしています。これにより、ミームの量が急増し、質の低いミームも多く混ざるようになりました。注目を集めたいだけのユーザーが増えることで、ミームの本来の面白さやユーモアが薄れ、単なるバズワードとして消費されてしまいます。

ユーモアの欠如

残念ながら、本来ユーモアがある人は少ないです。
私も残念ながらユーモアの決定的欠落かもしれません。

https://ansaikuropedia.org/wiki/ユーモアの決定的欠落

このnoteも決してユーモアにあふれた内容ではないことは言うまでも無いでしょう。

ミームに大量の人々が参加する中で、多くの人間はユーモアセンスに欠けているため、ミームが急速につまらなくなる傾向があります。
人気のあるミームは多くの人に真似され、再利用されます。しかし、オリジナルの面白さやユーモアが薄れ、単なる模倣に過ぎなくなることが多々あります。結果として、同じミームが繰り返し使われることで飽きられてしまいます。

また、インプレッションを稼ぐために、ユーモアではなく単なる過激なもの(社会的に良くないことをしてインプレッションを稼ぐ。少し前だとスシローの事件など)にうつり、いよいよもって面白さもなくなってしまいます。

また、一部のユーザーは、注目を集めるためにミームを利用して誤情報やクリックベイトを拡散します。

これらの事より、ミームの質が低下し、本来のユーモアや意図が損なわれていくことが散見されます。

消滅していくミーム

現代のミームはその拡散速度ゆえに、廃れるのも非常に早いです。

インターネット上には日々膨大な量の情報が流れています。新しいミームが次々と登場する中で、ひとつのミームに対する関心はすぐに薄れ、新しいものに取って代わられます。これにより、ミームの寿命は非常に短くなります。

ユーザーは常に新しい刺激を求めており、同じミームを繰り返し見ることに飽きてしまいます。新鮮さを失ったミームは急速に廃れ、忘れ去られます。
これはミームに限った話ではないでしょう。瞬間最大風速は昔より早いですが、「みんなが知っている」といったモノは誕生しづらい状況にもなっていると思います。

ミームが拡散される中で、批判や炎上の対象となることもあります。特にセンシティブな内容や倫理的に問題のあるミームは、批判を受けやすく、早期に消滅する傾向があります。

まとめ

現代のネットミームは、急速に広まりやすく、廃れるのも早いという特徴があります。これには、口コミによる拡散性の高さや拡散のハードルの低さが影響していますが、その反面、質の低いミームや批判を受けやすいミームも存在します。

また、多くの人がインプレッション稼ぎに参加し、ユーモアがないミームが急速につまらなくなり、消費される現象も顕著です。ミームの寿命が短い理由としては、情報の過多やユーザーの飽き、批判と炎上が挙げられます。

しかしこれだけ情報の移り変わりが激しいと、疲れて離脱してくる人も多いと思います。
今が一番インターネットにより世界が狭くなったと思っています。

これから、例えばあと10年後などはもっとクローズドな環境で小さなミームがずっと続くような状況がくるのではないかと思っています。

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