知らないと損をする言葉のお話「ウィンザー効果」
ウィンザー効果とはウィンザー効果とは、ある事柄について当事者が自ら発信するより情報よりも、他者を介して発信された情報の方が、信頼性を獲得しやすいとする心理効果です。
この時に利害関係のない第三者が発信したほうがより効果があるようです。
少し前に騒がれていたステルスマーケティングはこのウィンザー効果を効果的に活用したマーケティング方法です。
ステルスマーケティングに限らず、世の中には「本人じゃない人が広告をする」という形式がよくとられます。
口コミとかもそうでしょう。
この時に注意なのが利害関係のある第三者ということが大切です。
例えば、家電量販店で店員さん(そのメーカーとは直接の関係はない)がおすすめしてくれる商品よりも、世の中の口コミを優先してしまう…といったことはないでしょうか。
家電量販店の店員さんはプロです。ただ、そのお店の利害関係に直接関係あるプロなんですよね。その人がほめると「何か裏があるんじゃないか…?」と謎の勘ぐりが発生してしまって、逆効果になることも多くあります。
人は損をするのを極端に嫌がります。なので、勝手に勘ぐってしまうんですね。
「私はこの商品とは関係ないですが、単純にこのメーカーが好きなので必要以上に推してしまうかもしれません」みたいに人間性を開示することも必要かもしれませんね。
閑話休題。
このウィンザー効果は本当にいたるところで使われています。特に日本人は弱い印象です。
「〇〇〇セレクション金賞」「〇〇〇アンケートで1位」こういった文字をよく見るかと思います。
あと「ジョブチューン 〜アノ職業のヒミツぶっちゃけます!」みたいな番組がはやるのもこういったところにも関係があるような気がします。私は年代的にかぶってはいないのですが、古くは「発掘!あるある大事典」とか「思いっきりテレビ」ですかね。
このようなランキングやモニターアンケートといった手法を用いることで、第三者機関が質を担保していることをアピールできるからです。
例えば「ジョブチューン 〜アノ職業のヒミツぶっちゃけます!」で1位をとった商品は翌日よく売れるでしょう。「発掘!あるある大事典」で良いと紹介された商品は翌日スーパーから商品が消えたようです。
とはいっても、本当に利害関係がない保証はどこにもないので、やはり話半分で聞いておいたほうがよい印象です。
一番よく知っている開発者やそのメーカー本人がその良さをアピールするより、「ウィンザー効果」を利用したマーケティングが頻繁に使われている今日この頃のような気がしますが、商品を一番よく知っているのはその商品の開発者やメーカー本人です。
「自分の商品だからと言って過剰に持ち上げているのではないか?」という疑いはもちろん必要かと思いますが、「虚偽・誇大広告」といったものは法律で禁止されています。
不当景品類及び不当表示防止法
この法律は、商品及び役務の取引に関連する不当な景品類及び表示による顧客の誘引を防止するため、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある行為の制限及び禁止について定めることにより、一般消費者の利益を保護することを目的とする。
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=337AC0000000134
いくら思い入れがある商品でも誇大に紹介することはできません(なので「ウィンザー効果」とかを使って、「嘘は言っていないけど、より効果的に紹介する」という手法が使われるのかなと思います)。
少し前ではInstagram、最近だとtiktokでの第三者による積極的に「ウィンザー効果」を取り入れたマーケティングもどんどんと増えてきています。YouTubeからも直接お買い物もできるようになるようですしね。
あまりこの「ウィンザー効果」に踊らされずに賢く買い物をしていきたいなと思います。