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マッチングアプリを始めたら人生のスピード感が上がった話



マッチングアプリとは恋愛や結婚等を目的とした会員同士をマッチングするサービスである。

消費者庁



30歳の誕生日
わたしは大学院の最終審査会目前でパソコンの前に座り、1人でケーキを食べながら論文を修正していた。


20代はそこそこ自分のために時間とお金を使ったなぁと思えるくらいには生きたと思った。

お気に入りのものたちが並ぶ部屋のなかで、
ぼんやりと「30代楽しみだなぁ」と思っていた。



学生時代から多い方ではなかった友達は、
大人になるとさらに狭く深く、居心地が良い方に厳選されていき、
元彼と別れてから2年が経っていたけれど、

ほっと息がつけて腹の底から笑い合えて、トンチキスケジュールの旅行にも付き合ってくれる友達がいることに心から満足していて、

30歳の誕生日にパートナーがいないことになんの不自由も感じていなかった。



昔から、多人数の刺激よりも少人数の居心地の良さを求める方で、
新しいコミュニティに属することがあまり得意ではないし、連絡もマメな方ではない。



これまでの恋愛もそうだった。
同級生だったり、同じサークルの人だったり、そこそこの時間をかけて相手のことを知るなかで惹かれていった。


だからマッチングアプリで出会った誰かと付き合う自分なんて想像できなかったし、自分にはない選択肢だと思い込んでいた。






ところが、そのタイミングは突然やってきた。


去年の4月、仲の良い職場の後輩2人とお花見に行った時、1人が

「そろそろ彼氏が欲しくて、マッチングアプリやってみたいんです!」

と話しはじめた。


「「めちゃくちゃいいと思う!!」」と盛り上がり、もう1人の後輩が実はマッチングアプリ成功者だったことも明らかに。


後輩はその場ですぐアプリをインストールし登録を始めた。



迷いがなさすぎる。
この後輩は韓国のオタクなので、流石のオタクの勢いだなと思った。

その時わたしは「すごいなー」と思いながら
一生懸命もちぬいの写真を撮っていた。



「こはるさんも始めてみませんか?!」


当たり前の流れである。

「うッッッッ だよねぇ〜〜〜〜〜!

 でもなーーーー
 わたし向いてないと思うんだよ〜」

「「そんなことないです!!!!」」

「大丈夫です!」
「アプリが合わなきゃやめればいいんです!」
「絶対会わなきゃいけないわけでもないし!」
「知り合い増やすつもりで!」
「なにごとも経験です!」
「怖くないですから!」


後輩たちの勢いがすごい
そんなにわたしの未来を心配してくれてるのか? ありがとな…。

「あぁぁぁぁぁぁ……
 じゃあ…知り合いを増やすつもりで……

始めてみます!


「では、スマホ貸してください😊」


#あの選択をしたから  の瞬間である。



あれよあれよという間に気がついたらアプリがダウンロードされ、
マッチングアプリを始めることになっていた。



かくして一応自分の意志でマッチングアプリを始めることになったわけだが、そこからは早かった。



4月 マッチングアプリを始める
5月 初めてアプリで誰かと連絡を取る
6月 その方とデートをする
7月 その方とお付き合いする
8月 3泊4日の旅行に行く
9月 同棲のアパートを決める
10月 引っ越して同棲が始まる



……いや、我ながらスピード感がすごい。

20代、あんなにもったりゆったりしてたのに30代、生き急いでいる。
「30代楽しみだなぁ」のスピード感が早すぎる。


こうだと思ったら突き進む勢いがオタクのそれである。
そうだ、わたしも舞台とジャニーズのオタクだった。



とはいえ

もう少しじっくり考えて決めたほうが良いのでは?と何度も自問したが、
いつ考えても「いずれこの人とはこうなる」と思ってしまったのだ。

「いずれ付き合う」「いずれ同棲する」
そして、「この人といずれ結婚するだろうな」と直感したのだ。



そして、31歳。


プロポーズを受けて婚約したので
今秋結婚することになりました。

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