近況と心境と勉強で踏める
貧乏でも踏める。
大学を卒業してン年が経過。
怨念・執念・諦念・強迫観念・残念……などなど様々な念から解き放たれたようで、気ままに学問を楽しめるようになってきました。
いやあ、自分勝手にやる学問は楽しいですね。
そんなわけで最近の杜口は、気象予報士試験に向けて勉強をやっております。
受験生の頃は勉強の仕方がサッパリわからず、大学受験ではコロコロ転んで、いくところまでいってしまったんですが、論文書いたりポスター作ったりレポート書いたりしてるうちに自分に合った勉強の仕方が分かってきたようで、知識欲の満たされる日々を過ごせています。
何ヶ月か勉強を進めてみての雑感なのですが、気象予報士試験は学問(気象学)としての性格が強い一方で、拭い去れない「資格試験」感があります。当たり前っちゃあ当たり前ですけれど。
大手通信講座で資格取得のためのコースが設けられていたり、試験突破のための学校があったりなど、「気象予報士の『資格』を取ろう!」的な圧があったり。まあそれはいいんです。知的な豊かさのある、素晴らしいことと思いますし。
(それに私が利用しているわけじゃないので関係もないし)
じゃあ杜口が何を嫌そうにしているか。
参考書です。
参考書嫌いなんですよね……
学問は好きなんですが、「これをまるっと覚えれば合格できます」的な、無味乾燥な参考書がほんとに嫌いで……理論立てたり筋道立てたりして解説してくれれば好きなんですけどね……
こうやって好き嫌い言って御託並べて勉強しなかったから受験に失敗したんでしょうね。
ともあれ、やっぱり資格試験としての性格が強く、なおかつ理論的・物理的に難しい試験だからか、「マル暗記で乗り切ろう」的な参考書に出会うことが、多い、多い。
そもそもが資格試験なので、学問的楽しさを求めてやるほうがお門違いという説はあるんですが、けれどもそれでもせっかくなら、学問として楽しくやりたいじゃないですか。そう思いません? 私だけか。
けれども、どこかに私と同じように感じながら気象予報士試験を勉強している人がいるのだとしたら、そんな奇特なひとが参考書に困っているのだとしたら、放っておけないじゃないですか。架空の話の上に余計なお世話ですが。
というわけで、学問として気象予報士試験の勉強をしたい人向けに、試験の科目ごとに、有用な文献を列挙しようと思います。
受かってから書け? まあまあ、説得力はこのあと出しますから……
概覧
『図解・気象学入門』古川武彦,大木勇人,講談社ブルーバックス
『図解・天気予報入門』古川武彦,大木勇人,講談社ブルーバックス
気象学と天気予報についてひととおり見通せる。
数式が極力使われず、平易で、何より情報が新しい!
学科一般知識
『一般気象学第2版補訂版』小倉義光,東京大学出版会
言わずとしれた名著。バイブルテキストや。
記載内容に加えて気象関連法規(https://www.jma.go.jp/jma/kishou/law/index.html 等)の対策が必要。
学科専門知識
『現代天気予報学』古川武彦,朝倉書店
古川武彦先生のファンです。
『気象庁ガイドブック2023』気象庁
『現代天気予報学』は2012年出版なので、そこから現在までに更新された情報を補う必要がある。
実技
『天気予報のつくりかた』下山紀夫,伊東譲司,東京堂出版(絶版)
これに限らず、気象予報士試験の対策ができる参考書は絶版のものがとても多い。気象庁OBの書いたものほど絶版になっている。
書き手に信頼がおける書籍があれもこれも絶版になっているのは普通に由々しき事態だと思うので、どれもそれも復刊してほしいところ。
過去問
事典
『気象科学事典』日本気象学会編(絶版)
こちらも絶版。のそして25年改訂されていない。
けれども気象学に関することで分からないことがあれば、これを引けばだいたい載っている。
こういう記事一回書いてみたかったんですよね。満足しました。
あとは試験に通ってこの記事に説得力をもたせるだけです。
はー。がんばろう。
辛抱で踏んで、結びます。
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