見出し画像

(109) ニューノーマルとしてのオンライン授業・研修の作り方

2021年1月21日(木)

2020年4月から2021年にかけて、オンライン授業・研修の作り方についての講演をたくさん依頼されました。また、予定されていた授業や講座はすべてオンラインになりました。この状況は3月まで続き、2021年の4月からはオンライン授業・研修を「ニューノーマル」として実践していく1年になるでしょう。

ここまでの1年間で多くの人がオンライン授業・研修を実践しました。私自身もそのひとりだったわけですが、そこで得られた結論は、オンラインといえども、結局はインストラクショナルデザインの原理にしたがって作っていくことが何よりの解答になるということでした。それは私自身わかっていたことでしたけれども、それがオンライン化によって明確に可視化されたということが重要だったのかなと思います。

オンライン授業・研修のデザインと運営について、ここまでに明確になったことをまとめておきたいと思います。

・オンライン授業・研修の形態と組み合わせ

授業・研修の形態としては、単独では、オンデマンド(非同期、eラーニング)、オンラインライブ(同期、Zoomなどによる)と対面のものがあります。そして、これらを組み合わせたものに、オンデマンド→対面(反転授業)、オンデマンド→オンラインライブ(反転オンライン)、そして対面とオンラインライブを同時並行で行うハイフレックスがあります。

画像1

この中で、反転授業は、オンラインの良さと対面の良さをブレンドした形式として定着していくでしょう。この形式は、すでに定着しつつあるアクティブラーニングとも相性がいいものです。知識と基本スキルについてはオンデマンドで事前に予習してもらい、教室ではその練習と実践をグループで行うというような形です。

反転授業の形式が定着すれば、もしコロナが収束しないというような場合でも、対面部分をオンラインライブに置き換えて「反転オンライン」の形式に変更することができます。

一方で、教室で対面授業を行いつつ、遠隔からの参加者をオンラインでつなぐ形式のハイフレックスは、運営の負荷が高く、アシスタントや技術サポートが必要になるようです。ですので、ハイフレックス形式を選択するよりは、オンラインライブ形式を選択するケースが多くなるでしょう。

・反転形式による柔軟なスケジュール

ここから先は

1,639字 / 2画像
この記事のみ ¥ 100

ご愛読ありがとうございます。もしお気に召しましたらマガジン「ちはるのファーストコンタクト」をご購読ください(月500円)。また、メンバーシップではマガジン購読に加え、掲示板に短い記事を投稿していますのでお得です(月300円)。記事は一週間は全文無料公開しています。