3-コラム用

【研究】アンケート調査とインタビュー調査の切り口の違い

水曜日は「研究すること」のトピックで書いています。

前回は良い質問群をどのようにして作るかということを書きました。測ろうとする概念を決めたら、それについての意見や見方をできるだけ多様なものとして出していきます。そのためには複数の人たちが集まってブレーンストーミングという手法を使います。また、もし大勢の人にアンケートができるのであれば、自由記述で書いてもらうと質問項目を作るための良い材料になります。

そうすると1人の人にインタビューをするというのも特定の概念についての意見や見方を探る上で良さそうな方法です。複数の人たちにインタビューをしていけば多様な意見や見方を取り出すことができます。

インタビューという調査の方法は、アンケートという方法と同様に科学的な手法です。インタビューを質的な研究法、アンケートを量的な研究法として対比することができます。質的研究法と量的研究法のどちらが優位ということではなく、両者とも科学の進展とともに発展してきました。

質的な研究法と量的な研究法の大きな違いはどこにあるのでしょうか。まずアンケート調査に代表される量的な研究法では、統計的な切り口でデータを見ます。たとえば、「◯◯に住んでいる30代の女性は、Xという概念について、このような見方をしている」というデータを平均値(とばらつき)という代表値で表現します。

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