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(155) 人生上の問題は個人的なアクションリサーチになる

2021年9月28日(火)

しばらく、イアン・パーカーの『ラディカル質的心理学―アクションリサーチ入門』を紹介してきました。この本を読みながら思いついたことは、人生上の問題は個人的なアクションリサーチになるのではないかということでした。

それはこういうことです。あたかも自分が人生というフィールドにおける研究者であるかのように考えます。そこに参加してくる人々は、私の人生に関与してくるステークホルダーです。同時にこのフィールドにおける研究参加者となります。

もちろん、現実には「私は研究者なんかではないし、自分の人生を研究しようとも思わない」という人もいるでしょう。ですので、あくまでも、自分がアクションリサーチャーである「かのように」考えてみる、ということです。考えてみるだけなら、タダですし、重大な影響を及ぼすわけでもありません。

・人生をフィールドとしたアクションリサーチャーとしての自分

そうすると、生活の中で起こってくるさまざまな問題やトラブルは、そのまま研究のネタになります。その問題を、背景や歴史的な文脈や制度を含めてじっくりと観察する。そこに関与してくる人たち(ステークホルダー)は誰なのかを特定する。その人たちに話を聞いてみる(インタビュー)。

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