【本】エリック・バーカー『残酷すぎる成功法則』:研究結果に基づいた意外な成功法則は最後には納得がいく
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【本】エリック・バーカー『残酷すぎる成功法則』:研究結果に基づいた意外な成功法則は最後には納得がいく

木曜日はお勧めの本を紹介しています。今回はこの本を取り上げます。定期購読者が増えるたびに、感謝を込めてその日の記事を全文公開にしています。

エリック・バーカー『残酷すぎる成功法則』(飛鳥新社, 2017)

■要約

700人以上のアメリカの大富豪を調査したところ、その人たちの大学時代のGPAは平均2.9(最大4.0で中の上くらい)であった。学校の成績は社会での成功を予測しない。社会で成功するためには、まず自分自身を知ること、そして自分の強みに倍掛けすること、さらにその強みを高く評価してくれる「池」(=仲間、組織)を探すことだ。

■ポイント

結論「本当に人生を成功に導く法則は何か」からの引用:
・成功とは、一つだけの特性の成果ではない。それは、「自分はどんな人間か」と「どんな人間を目指したいか」の二つを加味しつつ、そのバランスを調整することだ。
・なかでも重要な調整は何だろう? 自分が望むような人になっていくのを助けてくれる友人たちや愛する人たちとつながることだ。
・数十年にわたる研究を、彼はこう結論づけた。「人生で本当に重要な唯一のことは、他者との関係である
・どうか時間を取ってあなた自身を見つめ、ぴったりな池を見つけてほしい。

■自分を理解しよう
全てを完璧にやることはできない。成果に結びつかない活動には見切りをつけよう。その時間とエネルギーを成果を生む活動に倍掛けしよう。そのためには自分をよく知ることだ。何が得意で、何が不得意か。何をしているときが楽しいか。時間を忘れてできることか。不得意なこと、やって楽しくないことは他人に任せよう。自分の得意な活動にエネルギーそそぎこもう。

■自分のやっている仕事を面白いゲームにしよう。
面白いゲームの条件はWNGFの4つだ。「Winnable 勝てること」初めから負けると分かっているゲームには参加しない。「Novel 斬新なこと」ルーチンや退屈さは害だ。刺激をつけよう。「Goal 目標」を立てよう。そして「Feedback フィードバック」たえずささやかな成功を得よう。年に一回の報酬ではなくて、毎日小刻みに何かやりとげたことを報酬にしよう。

■願いを実現するために
夢見ることは望みを実現しないどころか、かえって遠ざけてしまう。その代わりにWOOPを使おう。Wish=願いは何か。Outcome=具体的な成果は何か。Obstacle=起こりうる障害は何か。Plan=対処するプランは何か。

■自己批判ではなく自分に優しくしよう
自信や自尊心よりも「セルフ・コンパッション(自分への思いやり)」が大切だ。自然体で自己や自分の能力に満足すること。それは単なる自己満足やナルシシズムではなく、事実と現状を正確に見た上で、自分が完璧でないことを受け入れるということだ。そうすると自然に人からも好かれるようになる。自分に優しくできる人は、他人にも優しくなれる。

■メンターを持とう
何らかの分野の第一人者になるには、良きメンター(指導者)につくことだ。全ての失敗を経験するのは不可能なので、それをメンターから学ぶ。同時につらい修行を楽しいものにしてくれるのもメンターの役割だ。そうした非公式のメンターにつくには少しの努力が必要だ。やれることを全部やってからメンターに聞くこと、メンターについて徹底的に調べること、メンターの時間を浪費しないこと、フォローアップをしてメンターに忘れられないようにすること、メンターに誇らしい気持ちになってもらうこと。

■友人を作ろう
人類が繁栄してきた理由の一つは「架空の親族関係」にある。友情関係によって損得なく助け合う関係を広げることができる。友情関係を作には3つの原則がある。自分に似ている人を友達に選ぶこと、他の人の話をじっくり聞くこと、他人を助けてあげられることを探すことだ。

■自分にあった池を見つけ、その池を良くしよう
1000人を幼少期から死亡まで追跡した「ターマン調査」によると、どのような人間になるかは、周りの人々によって決定される。だから自分がなりたいと思っているような人が集まっている集団や組織を探すことだ。そこがあなたにあった「池」になる。その池での行動原理は、まず協調することだ。そして懸命に働き、同時にそのことを知ってもらうようにしよう。目先の報酬や評判を得るために策を弄するのはよくない。長期的には人々が信頼によって結びつくことがその池の基盤になる。

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向後千春

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早稲田大学人間科学学術院教授。博士(教育学)(東京学芸大学)。専門は、教育工学、教育心理学、インストラクショナルデザイン、アドラー心理学。