【注目記事】第一原理思考/大学で何を学ぶべきか/入試の長期的なウォッシュバック効果
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105 第一原理思考で考える。
第一原理思考は、単に大きな部分をひとつひとつの要素に分解するものではない。この思考のポイントは、自分のつくっているものに対する先入観を取り除くことにある。その意味では、継続的改良とは対極にある。すでに存在するものの上に構築するのではなく、アイデアを基本要素に分解し、別の方法で問題を解決するにはどうすればいいかを考える思考だ。
https://newspicks.com/news/2733114/body/
イーロン・マスクはこの第一原理思考で、10分の1の費用でロケットを飛ばす。改善や改良ではなく、先入観なしに全く違う方向からの問題解決をしようとする。
言われてみれば、ああそういう解決策があったかと思う。でも自分では思いつかない。それがイノベーションを生む。今までのやり方、考え方にこだわらず、ゼロからスタートすること。
106 凡人であるほど大学にいくべき。そこで学ぶこと。
才覚のある人間は学(歴)無くても成功するが、凡人ほど大学進学が必要な時代。ただ、そこで学ぶべきこと(こちらからすると教えるべきこと)は何か。
・学ぶ習慣。日々、習慣づける。鵜呑みにせず、調べること。でも、覚えるべきことはともあれ覚えてしまう。分からなくても考えると言う立ち直りと粘り強さ。
・読書。
・統計を含む科学的な考え方。
・就くであろう仕事での最低限のスキル。
・人と付き合う最小限の社交性。挨拶とか。世間への妥協の仕方。
いずれも才能のさほどないであろう凡人向けです。たいていの人はそうだ。
https://www.facebook.com/takashi.muto.39/posts/1294042477407891
Facebookのmuto先生の記事から。凡人であるほど大学にいくべきだということ。そういう時代に大学で教えるべきことはエリート養成の時代とは全く変わってくる。
それが「学ぶ習慣(自己調整スキル)」と「人と付き合うスキル(社会的スキル)」の2つだろう。それに加えて、「文章の読み書き」、「科学的考え方・データの読み取り」、「仕事につながるスキル(たとえばプログラミング)」というものが中心になってくるだろう。
大学の学部で何をどう教えるかということは、あっというまに様変わりしていくはずだ。
107 入試の長期的なウォッシュバック効果。
AO・推薦入学者の学力については、こんな話もある。早稲田大学広報課によると、各入試での入学者数や学部による違いはあるものの、「入試形態別で入学者のGPAを調査すると、本学の学部全体で最も成績が良い層はAO型入試・指定校推薦入試で入学した学生である」という。同大学におけるAO・推薦入試入学者が、一定の学力を持っていることを示す一例といえる。
http://president.jp/articles/-/24158?page=3
公平な学力試験だけで合否を決めても多様な学生が入ってくる時代は実際にあったのだろう。たとえば私が受験生だった40年前くらいは。
しかし、学力試験による入試という方法が長期に渡ると、どのように入試に対処するかということの専門化が進み、偏差値によって安定し、あまりマグレ(下克上)が起こらないようになってくる。そうすると長期的には多様性が失われていく。これは入試の長期的なウォッシュバック効果とも言えるかもしれない(もしそういうエビデンスがあれば)。
そうすると学力試験で突出している学生はそれを1つの特徴として採り、その一方でAOや推薦での入学枠を広げていくことで多様化をはかるという戦略になる。それが現在の形ということになるのだろう。
実際、自分のところのゼミ生を見ていると半分くらいは指定校推薦の学生である。そして彼らはGPAで示されるような学力は概して高い。
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