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【本】西垣悦代ほか編著『コーチング心理学概論 第2版』:対人支援を仕事にするすべての人に読んでほしい

2022年8月17日(水)

水曜日は本の紹介をしています。

西垣悦代ほか編著『コーチング心理学概論 第2版』(ナカニシヤ出版, 2022)が8月17日発売となります。私はこの本の第4章「アドラー心理学と人間性心理学」を伊澤幸代さん、堂坂更夜香さんとともに分担執筆しています。

この本の初版が出版されたのは2015年でした。7年後に内容を更新拡充して今回出版される第2版は、ハードカバーからソフトカバーになり、ページ数は20ページほど増えました。目次は以下のようです。

総論
1. コーチングおよびコーチング心理学とは何か
2. コーチング心理学のスキルとモデル
3. コーチング心理学におけるアセスメント

背景理論
4. アドラー心理学と人間性心理学(★ここを分担執筆)
5. ポジティブ心理学
6. 認知行動コーチング
7. 解決志向コーチング

各論・実践編
8. 医療におけるコーチングの応用
9. 教育におけるコーチング
10. キャリア支援のコーチング
11. プロコーチによるコーチング

初版から第2版にかけて大きく変わったところは、第7章「解決志向コーチング」が新設されたこと、そして、初版では総論に入っていた「高等教育で教えるコーチング心理学」の章が、各論・実践編に移動されて「教育におけるコーチング」として更新拡充されたことです。このことによって全体のバランスと一貫性がより
良くなっていると思います。

私はこの本の第4章「アドラー心理学と人間性心理学」で、コーチングの祖父と位置づけられたマズローとロジャーズに影響を与えたアドラーはコーチングの源流と呼べるだろうと書きました。その証拠として、アドラー心理学は、子育て、学校教育、職場の人間関係、家族の人間関係、キャリア教育などの領域において幅広く応用され、その土台となっていることがあります。

この本は、コーチングを仕事としている人のみならず、幅広く人を支援することを仕事にしている人たちすべてに有用な本だと思います。

また、アドラー心理学をベースに対人支援をしている人は、この本を読むことでアドラーの考え方を現代のコーチング理論の中に位置づけることができます。そのことでより一層自分の仕事に自信を持てるようになるでしょう。

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