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ファーストコンタクト・ライブラリ

2017年から継続して書いているマガジン「ちはるのファーストコンタクト」からテーマに沿った記事を編集して公開します。テーマは、アドラー心理学、教える技術、おとなの研究生活、そのほ…
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2022年6月の記事一覧

[6月の編集後記] 最終回:ライブラリのご購読ありがとうございました

ファーストコンタクト・ライブラリは2021年8月31日からスタートしました。6月末で10ヶ月になります。ここでいったん終了とします。大切な話題についてはほぼ網羅することができたという感触があるためです(ネタが尽きかけてきたという言い方もあります)。 全部で39本の記事を編集しました。1本の記事でだいたい本の1章分くらいの文字数ですので、本4冊分くらいの分量になりました。皆さんが購読してくれたおかげで編集を続けることができました。どうもありがとうございました。 ということで

039 [おとなの研究] 自分の授業を研究する〜混合研究法

自分が担当している授業で、何か新しい教え方の工夫や、ユニークな教材を導入したということがあれば、その効果を測りたくなります。良い効果があればその工夫を継続します。逆に、特に効果がないというのであれば、別の工夫を考えるということになります。それは自分の授業を改善するサイクルの一環です。同時に、そうしたことを積み重ねていくにつれて、それを研究の形にしたくなってくるでしょう。今回は、自分の授業を研究する方法を紹介します。 授業の成果を測る4種類の方法授業を実施して、その成果を測る

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038 [アドラー心理学] 共同体感覚と勇気

アドラー心理学の中核をなすアイデアは、劣等感とその補償、ライフスタイル、そして共同体感覚の3つです。今回はその中でも最も重要な共同体感覚を紹介します。さらに、「勇気の心理学」と形容されることもあるアドラー心理学における「勇気」について取り上げたいと思います。 思想/理論/技法という3つの階層アドラー心理学は、「思想/理論/技法」という3階層からなっています。 まず、真ん中の理論の階層は、「5つの基本前提」です。それは、目的論/全体論/仮想論/社会統合論/個人の主体性の5つ

037 [教える技術] レッスン/ゲームモデルと3ステージモデル

レッスン、授業、研修はすべて外の世界にある現場で活躍できるようにするためのものです。現場で使えなければレッスンの意味はありません。しかしレッスンだけで完結してしまうことも少なくありません。今回は、向後のオリジナルであるレッスン/ゲームモデルと3ステージモデルを紹介します。 レッスン/ゲームモデル「レッスン/ゲームモデル」は私のテニススクールでの経験から作ったモデルです。トレーニングをして自分の技能を磨くという活動のすべてに当てはまると考えられます。それはスポーツであろうが、

036 [おとなの遊び] 大人になってから学問/リトリート/新しいストーリー/環境を強制的に変える

大学を終えて、十分大人になってから、学問や研究の基礎をもう一度やってみると、すごく楽しいのではないか「大人の科学」って面白いですよね。学校を終えて、十分大人になってから、こういうことをもう一度やってみると、すごく楽しい。生徒だったときの楽しさとはまた別の楽しさがある。 どういうわけか『18歳からの「大人の学び」基礎講座』(北大路書房, 2016)がコンスタントに売れ続けています。この本を出したときは、これはニッチな本なのでたくさんは売れないだろうと思っていたので、意外でした