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絵具みたいな小さな幸せと、花火みたいな大きな幸せ

色の三原色。誰もが一度は聞いたことがある言葉だと思います。

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引用元:色の基本概念!光の三原色と色の三原色

光の三原色はテレビやスマホの画面でなじみが深いですね。今の画面は高精細なので見ることはできませんが、昔のブラウン管テレビは虫めがねで画面を見ると青、赤、緑の小さい粒を肉眼で見ることができました。

色の三原色は小学校の図工で習いますよね。赤、青、黄色を使えばどんな色でも作れるんだよ、と担任の先生から教わった記憶があります。そして、小学校では習わないのですが絵の具を混ぜるときに大事なルールがあるんです。

それは、3色以上混ぜると彩度が下がるということ。彩度とは色の鮮やかさを表す言葉です。レモンイエローは彩度が高い色、ワインレッドは彩度が低い色です。厳密に言えば補色関係の2色を混ぜても彩度はグっと下がります。これ以上は専門的な話になってしまうので、今回は割愛しましょう。

はなしを「3色混ぜると彩度が下がる」に戻しますね。筆についた絵の具を洗う、筆洗いバケツ。青い絵の具を使った筆を洗うと水は綺麗な水色になりますよね。次に赤い絵の具がついた筆を洗うと紫になる。紫色の水もまだ綺麗な色です。そして最後に黄色の筆を洗った瞬間にグレーの濁った水になります。

子どもの頃、これがすごく不思議で。今まで綺麗だった洗い水が一瞬で濁るのが不思議でたまらなかった。分光反射率という言葉を大学生になって知るまでは、魔法みたいだと思っていました。

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毎日の生活って、色の三原色に似てるな、と思うんです。人生は白いキャンバスだ!とカッコよく言いきりたいけど、リアルに言うなら「人生は筆洗いバケツ」だと思います。

朝起きたとき、バケツの水は透明です。今朝はコーヒーが上手にいれられたぞ。ぽちょんと青い絵の具が一滴たれます。きれいな水色にこころが落ち着きますよね。

会社に行く途中、ランチ用に買おうと思っていた、お気に入りのパンが売り切れていた。仕方ないから定番のクロワッサンでいいかぁ。黄色の絵の具が一滴足されます。バケツの水は、まだ綺麗な緑色の水です。

会社について仕事をはじめます。たまったメールを読んでいくと気になるタイトルが目につきました。読むと、昨日帰りがけにAさんに送ったメールの返信です。「その件は私の担当ではありません。Bさんに確認してもらえますか?」。Bさんは、あなたの隣の席でしょ!? 口頭で聞いてくれてもいいじゃない!! 赤い絵の具が筆洗いバケツにポテっと落ちて、水は一瞬で濁った灰色になってしまいました。

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まぁ、濁る濁る。筆洗いバケツは濁るために生まれてきたの?というくらい毎日の生活にイライラはつきものです。朝のコーヒーが美味しく飲めたことなど、会社に数時間もいればいつの間にか忘れてますよね。小さな幸せは、小さい嫌なことが続くと忘れてしまうものです。一度濁った洗い水は、透明には戻りません。そんなとき、ぼくは3つの方法で対処しています。

水を入れ替える
気分転換ですね。休日のときはこれができる。僕の場合はランニングして汗をかくのが一番効果的です。汗といっしょに溜まったうっぷんも流れてくれます。

絵具を足す
仕事してるときはこれです。一度濁ったら、もう気にしないで絵の具をガンガン足していく。「例の件、どうなりました?」、「 明日の夕方資料を確認させてくださいね。」、「昨日までにとお願いしたデータ、今もらえます?万が一終わってないなら最優先でお願いします。2時間後にコールしますんで」みたいな感じで、気になることをバーーっと一気に片付けます。どうせ濁ってるなら真っ黒になるまで絵の具を足せば、妙な達成感も湧くものです。

ただ眺める
じつはこれが一番多い。濁った水をただ眺めます。だって、洗い水は濁るものだから。濁らせないためには、絵の具を二色しか使わないというルールを決めなきゃいけません。冒頭に「人生は筆洗いバケツ」と書きました。バケツがあるということは、キャンバスに絵を描いてるわけですよね。描きたい絵を我慢して、限られた絵の具で描く絵はつまらないかなぁ、とぼくは思います。

キャンバスを豊かな色で描くには、たくさんの絵の具が必要です。同じ黄色でも彩度の高いレモンエローもあれば、彩度が深い緑味がかったオリーブも黄色の仲間です。明るい絵を描かなきゃいけない、というわけではないです。暗く重い厚みのある絵も豊かな絵だと思います。

大事なのは、「描きたい絵のためには、バケツの水が濁ってもしょうがない」と思えることじゃないかと。

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日々の生活で濁った洗い水を見ると気が滅入りがちです。バケツの中を覗き込んでため息をつき、自分が絵を描いていることを忘れてしまう。バケツは目的でなく、絵を描くための手段。だから、ぼくは「おぉ、きょうも濁ってるなぁ。でも昨日より澄んでるかも」と思いながら、日々を過ごしています。

あっ、でもね。たまにはバケツをひっくり返すこともありますよ。そりゃ人間だもの。気持ちを吐き出して怒ることもあります。それも人生を彩る絵の具のひとつではないでしょうか?


……すいません、前の文なしで。キレイにまとめようと思ったらウソっぽい文章になっちゃった (*´▽`*)
ホントは、RGB(光の三原色)になぞらえて、大きな幸せについても書こうと思ってたけど二千字超えてしまったので、またいつかの機会に持ち越しま~す。


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ルミ姉のこのnoteをきっかけに書いた記事です。

「今日のよかったこと」って小さな幸せじゃないかなぁ。それって気が付かないけど、毎日どこかで起きているかもね?という気持ちで書きました~


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