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#共同親権の日 に寄せて

日常が戻りきっていない6月も22日を迎えました!!

新件問い合わせが続き,あまりにも連れ去られ,親子断絶が蔓延している実態を突き付けられる日々に,好き放題自由な発信はともかく,体系的な役立つ発信の必要も感じる日々である

アイディアはどんどんあふれるもののまとめる機会が限られる

ひとり親家庭の分類,どこを目指すか,選択のための戦略という意識付けに役立つだろう発信も思い浮かんでいる

一方で,共同親権弁護士としての期待と現実の狭間での苦悩も発信したい

共同親権弁護士は無力である

世界では当たり前になっている,子どものしあわせを考えた解決策を真正面から獲得目標とする共同親権弁護士としての発信は,時に心地よい響きのように聞こえるのかもしれない

当たり前で合理的,わかりやすく子の福祉に適う共同養育を真正面から推奨するのだから,賛同しないはずがない

しかし,連れ去られ別居親となって,現に子どもと一緒にいない立場から,その理念を訴えたとしても,ほとほと無力であることを一番よくわかっている

もしかしたら,そういう理想すら掲げず,単独親権制だから無理です諦めてください,と回答するだけで終わることの方が,前進に役立つのではないかと思うこともある

でも,しない

本当に危険なのは,親子が会えない状況ではなくて,離れて暮らす親子の想いが途切れたときだ,と思うからである

会いたいと思うこと,思うように会えない状況に嘆く気持ち,それがあるということ自体が,子どもにとってはセーフティネットになる

会えないより会えた方がいい

ただ会うときがある以上に,より豊かに親子の時間が続く方がいい

その理想を持っていることと,そのためにできることは乖離があるし,そのために時に厳しいことをいう立場でもある

養育費は払うべきである

共同親権制であればなおのこと,ではあるが,単独親権制であっても,なのである

親権を失ってもなお,親としての責任としての養育費は負担しなければならない

それも,一定額の送金を続けるという形が望ましい

これは揺るがないのである

共同親権弁護士であれば,なおのこと,である

愛するわが子に会えない状況で,養育費を払うことへの気持ちの抵抗,というのも想像することはできる

かといって,その抵抗意識こそがますます親子を引き裂くことになるという仕組みになってしまっているから,なおのこと,である

幸い,算定表がある

この算定表がなかったらどうなっていただろう

親なのだ

気持ちがあるならば,より多く負担すべきである,というプレッシャーから,上限を失うこともある

過分な負担を強いられることが,親子の関係を守るための交渉の条件となってしまいかねない

だが,算定表があるおかげで,年収から割り出される相当額さえ負担をしていれば,親としての責任の面では非難を免れることができるのである

養育費(婚姻中は婚姻費用)を払う親の味方は多くなる

理念だけでは人を動かすことが難しい現場で,たくさんの専門家が多角的なアプローチをもって打開策を模索するのである

その結果が,月に1回にも満たないということも現にある

でも,親が子をを見捨てない,それだけで守られる未来がある

子どもの命と心と未来を守りたい

その言葉の意味は無限大の可能性を含む一方で,悲しいかな,最低限度の命綱という意味でもある

まずは連れ去られないこと

信頼関係を構築し,うまい夫婦喧嘩にとどめる

病気があれば適切に医療機関につなげていくこと

抱え込まないこと

父母が協力して養育できるためには,自立した養育能力も不可欠である

単独監護可能なように,料理はじめ家事能力も鍛え,自律した親子関係を構築しておくことが何よりもの始まりになる

いつでも監護を引き受けられるよう,心身の健康とともに,物理的にも人間関係的にも用意をしておく

それだけで,子の福祉を向上させる子育てである

共同親権において何よりも不可欠なのは,相手への思いやりになる

不思議でしょうがないかもしれない,相手の行動を冷静に分析し読み解き,ニーズに応えていく

相手のニーズは消えて欲しい,なのかもしれなくて,そのまま受け入れることができないこともあるのかもしれないけど,だからといって,ニーズを知ろうともしない状況よりは大きな前進がある

また,同時に,自分のニーズも分析する

実は,単独親権を求めているのではないか,と気づくと共同親権がやはり遠のく

単独親権制しかない日本で,モデルケースがおよそ乏しいゆえに難しいのは当然だが,ロールモデルがなくても自分がファーストペンギンとして飛び込む勇気と工夫は大変な一方でやりがいがあるかもしれない

親子の時間は豊かな方がいい

誤解なきように,それが大前提ではあるものの,物理的に共に過ごす時間だけが親子の時間ではなく,会えない時間もわが子を想って行動したこと,自分が親として成長したこと,それ自体が大切な子育ての時間なのだと自信をもってほしい

自信をもちながら,違う立場ながらも子育てに苦労しているだろう相手を思いやる余裕が生まれるとチャンスである

もう共同親権はそこまできている

会えない時間は辛いものだけど,辛いと嘆くだけではなく,辛いと嘆きたくなるだけ,わが子を想う親心がそこにあることを実感し,自信をもって欲しい

実際,親心を失う親というのもありがちである

命の心配こそないにしても,非行に走ったりと路頭に迷う少年にも出会う

やはりひとり親家庭,両親の離婚,親の再婚はリスクなのである

ピンチはチャンス

そういう風に受け止めることができたとき

道が拓くだろう


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