私の税理士事務所敗戦記 最大の敗戦マネージメント EPISODE 14
ワールドカップから、空前のラグビー人気ですが、私は、中学、高校時代ラグビー部でかなり真剣に取り組みあと一歩で花園というところまで行きました。
腰を痛めて大学ではできなかったのですが、大人になってからはクラブチームでラグビーをやってました。
その間何度かOne Teamになった時の強さと感動を体験しています。
しかし残念ながら、いままで仕事でその感動を味わったことがありません
私の最大の敗戦は、そのことかもしれません。
10年ほど前は正社員も雇用し、小さいながらも組織をマネージメントしていました。
私の失敗は、とりあえず目の前の仕事を片付けるために必要なスキル重視で採用したことだったのかなと思います。
以下は、ビジョナリーカンパニー2に出てくる有名なバスのお話の引用です。
偉大な企業への飛躍をもたらした経営者は、まずはじめにバスの目的地を決め、つぎに目的地までの旅をともにする人びとをバスに乗せる方法をとったわけではない。
まずはじめに、適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスから降ろし、その後にどこに向かうべきかを決めている。要するに、こう言ったのである。
「このバスでどこに行くべきかは分からない。しかし、分かっていることもある。適切な人がバスに乗り、適切な人がそれぞれふさわしい席につき、不適切な人がバスから降りれば、素晴らしい場所に行く方法を決められるはずだ」
ジェイミー・ジョセフヘッドコーチのラグビー日本代表はまさにそんなチームでした。
発足当時からワールドカップベスト8という目標はありましたが、日本代表とティア1国との実力差を考えると、とてつもない目標で、目的地とはいえない状況だったと思います。
まず、適切だと思える50人以上のメンバーをバスに乗せ、そこから不適切だと思える選手をバスから降ろし厳しい競争を生き残った30名に絞り込みました。
その適切なメンバーでできるやりかたでアイルランド、スコットランドに勝てる方法を決めたのだと思います。
かつての日本代表は、1勝するためにとりあえずスキルの高いメンバーを集めてバスに乗せたという感じでした。
つまり、私の場合、昔の日本代表形式で、今、目の前にある煩雑な仕事を片付けるという手近な目的地とそのためのスキルを有する人材をバスに乗せたということだと思います。
そのためにチームとして目指すべき素晴らしい場所を見つけられることができなかった。
結局個人として生き場所を見つけるにいたったのだと思います。
友人で税理士法人を成功させている人の多くは、最初に数人の適切なコアメンバーがいて成長していきました。あるいは一旦失敗したあと適切なメンバーと出会い再起し、V字回復したひとも知っています。
最初にとりあえず、お山の大将で始めたひとは成長するのに苦労するか、ひとり税理士で独自路線を歩んでいるかどちらかのような気がします。
特に私のような、多動力型で同時並行で色々なことをやる人は、スピード感や感性が普通の人とちょっと違うので、他人と協調してやってゆくことが困難です。
ひとり税理士、ひとり社長タイプのひとは、人手が足りないと、いきおいアウトソーシングや在宅勤務といったかたちをとることになりますが、この形態では一緒のバスに乗るというよりも、別々の車で次のサービスエリアまで一緒に走るという感覚になります。
なのでこれから先も仕事でOne teamの歓びを得ることはないのかなと思うと少し寂しい気持ちになります。
遠い場所に行きたければ、最初に適切なメンバーを揃える。
スキルよりも一緒にいられるひと。
ある人が採用するときには、一緒に、旅行に行ってもいいと思える人を選べと言ってました。
まさにラグビー日本代表は200日以上合宿で過ごすうちに適切なメンバーが残ったのでしょう。
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