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工学院大学VRプロジェクトメンバーの1年を振り返るお話

はじめに

 皆さんこんにちは。工学院大学VRプロジェクトです!
 本プロジェクトでは、他団体様に比べ未熟ながらも、IVRCを主な目標とした装置開発と、clusterやDOORを使用したメタバースでの活動を行っております。
 この記事では、本プロジェクトの代表及び副代表が、今年一年を通して考えたことや感じたことを、二つの記事「VR・メタバースに興味を持った理由とIVRCでの経験」「clusterを使った豊かなコミュニケーションの形成」にまとめ、読者様にお送りしようと思います。
 記事を書くことに慣れておらず、拙い文章ではありますが、温かい目でお読みくだされば、大変ありがたいです。

VR・メタバースに興味を持った理由とIVRCでの経験

執筆者:稲垣仙人(工学院大学VRプロジェクト副代表)

VR・メタバースに興味を持ったきっかけ

 私がVRに興味を持ったのは、私が大学1年生で年度内最後の定期試験が終わった頃に偶然来た、友達からの誘いでした。
 本プロジェクトに入っていなかった当時、かつて持っていた将来の明確な夢を失い「将来とは何?自分の求める将来なんてないのでは?」と未来に不安を持ち暗い顔をしながら一日中家でゴロゴロしていた日々が続いていました。
 そんな中、高校時代ともにアプリコンテストで闘った友人から一通の連絡が来ました。

「もう一回、アプリコンテストに出ない?」

 その言葉は私の原動力となり、VR・メタバースに興味を持つきっかけとなる、メタバース関連のアプリアイデアの着想に至りました。結局、このアイデアを大会に出したものの、予選通過とはなりませんでした。
 しかし、この出来事が私をVR・メタバースの道へ引き込み、私に将来への希望を与えると同時に、このVRプロジェクトに入るきっかけを与えてくれました。

IVRCでの経験を通し学んだこと

 私がIVRCでの経験を通し学んだことは、
「開発には、常に柔軟な思考と行動力が求められること。」
「モーレツに闘うのではなく、余裕をもって着実に進める必要があること。」
という二つの心がけです。具体的なスキルではなく、抽象的なものではありますが、IVRCに向け開発や資料制作を進める上で非常に重要であると考えます。

 まず、「開発には、常に柔軟な思考と行動力が求められること。」についてです。
 開発には、当然ではありますが、装置をどの様なものにするのかという計画と、実際に部品や回路の制作、プログラミング、そして体験による評価が必要となります。
 その中では、幾たびの予想に反するトラブルが発生します。実際に私が経験したトラブルは、
・二つのArduinoを使用した制御を想定した回路にして作成したことによる、装置の不動。
・シリアル通信での、COM番号設定(USBケーブルに割り当てられる番号)の設定ミスによる、通信不具合の発生。
等がありました。
 その際、柔軟な思考と行動力が求められます。
 具体的には、トラブルに対する解決策をインターネットなどで調べたり、それでも分からなければためらわず先生方や先輩方など、自分よりも知識を持っている人に積極的に聞くことです。
 それにより解決策が分かれば、なるべく早く行動に移すことです。期限は待ってくれないため、少しでも早く行動に移し、早期の完成を目指すことが求められます。


Unity上で、レイを使用した建物への移動が出来るようになった瞬間

 次に、「モーレツに闘うのではなく、余裕をもって着実に進める必要があること。」です。
 私の主観ですが、昭和の時代に存在した「モーレツ社員」のように、毎日長時間「闘う」かのように作業をすることは、「私は努力をした!」という感覚を一番実感し、人によってはある種の達成感を得られるかもしれません。

 ただ、それは「自己満足」にすぎません。

 私達のプロジェクトがIVRCに出るのは、誰かが達成感による自己満足を得るためのものではなく、自分たちのチーム全員で協力し装置を作り「新しい感覚を再現する」ことです。そのため、チーム全員で開発や資料をより良いものにするよう目指します。
 それには、余裕のある時間・健康状態は必須です。我々のプロジェクトでは、専門知識が未熟な1・2年生がメインとなり開発をするので、余裕を持つことはなおさら重要であると考えます。
 そのため、無理のないスケジュール、活動を遵守し、着実に進めることが求められます。


8月下旬に行った、プロジェクト内での装置体験会

clusterを使った豊かなコミュニケーションの形成

執筆者:阿部功暉(工学院大学VRプロジェクト代表)

 コロナ禍において対面での活動が制限され、オンラインが多くなりました。Google meetやzoomではカメラやマイクをオンにする人が少なく、次第に参加率が低下していきました。
 遠隔でも活動参加率を下げないためには、どのような工夫を行えば良いのか?という問題に頭を悩ませました。この問題を解決したのがVRプロジェクトならではの解決法であり、今回伝えたいことです。

clusterだよ!全員集合!

 私たちは「cluster」を用いることでコロナ禍でも部員たちの帰属意識を強くすることができました。
 幸いにも私たちはVRに興味があり集まった者たちであったため、clusterを入れることにそれぞれが抵抗なくスムーズに行えました。clusterは顔が見えないけれど、アバターの動作があるため既存のオンライン会議よりも距離を近く現実に近い形で活動が行えました。

 ここで、メタバース空間を利用した活動の利点を3点挙げます。

➀聞き手はカメラの前で話を聞き続けるだけのmeetやzoomとは異なり、操作性に幅があるため飽きが少ないこと。
➁VRプロジェクトらしい活動がオンラインでも出来たことにより、活動している感を感じてもらえたこと。
➂会議のような一方的な伝達ではなく、対面のような会話が行えたことで活動参加者の人格を知ることができ、人と人の距離感が縮まったこと。

 これらが相まって、新入生たちの帰属意識が強くなったと思います。
 今回話したことが活動の全てではないですが、clusterを用いることでコロナ禍でも楽しい活動ができました。コロナウイルスによって多くの団体は今までとは異なった活動方法を考え、頭を悩ませたと思います。私たちはVRプロジェクトらしさでコロナ禍を乗り越えたことがいい経験だったと思います。


イエーイ!

最後に

 ここまで長々とした文章をお読みくださり、誠にありがとうございました。拙い内容ではございましたが、少しでも参考になれば大変ありがたいです。

 本プロジェクトは、2019年に創立したばかりの、まだまだ未熟な学生団体です。しかし、IVRCや全国VRサークル活動報告大会、VR Kyogi 2022など、様々な方々から頂いた貴重な機会を大事にし、今まさに成長途中のVRやメタバース産業とともに成長して参ろうと思います!
 以上、工学院大学VRプロジェクトでした!

編集日:2022年12月24日
編集者:稲垣仙人(工学院大学VRプロジェクト副代表)


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