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AS SOON AS –12/13〜12/19–


13日

 映画「Winter Boy」を見る。ああ、こんな感じの映画か。パリのツンとした空気、憧れる。街全体が哀しみに寄り添ってくれているあの感じ、大阪には絶対ないね。


14日

 音楽バーで話題に上がってからというもの、改めて「家主、最高すぎへん!!!??」というマインドに。この音楽性でここまで熱狂的な歓迎を受けてるの、奇跡では?彼らの音楽からは、“孤独”が聴こえている。だから、いい。めちゃくちゃ、いい。「家主のテーマ」の一節、“忘れかけたハーモニー 一緒に歌えるかい?”というリリックは、コミュニケーションの本質を優しく活写していると思う。



15日

 自分を勝手にテッド・ラッソに重ねる1日。俺は、本当に弱い。表面をファニーなエッセンスでコーティングしているだけで、其の実はただのクソガキなので、辛い。自分の想いをひた隠しにしたまま、心だけが細くなっていく。これ、10代、20代のヤツやから!!30代でこれはしんどいて。



16日

 一人暮らしを再開したくて、内見へ。上新庄エリアをいくつか回る。難しい。結局物件の悪いところばかりに目がいってしまう。ガクトみたいな部屋に案内されかけたり、TOTO社がプロトタイプとして作り出したであろう史上初の真っ黒の便器に驚嘆したりと、いろいろと楽しいルームツアーではあった。セコンド役の友人の付き添いがなければ、途方に暮れていたと思う。


17日

 思い立ったが吉日、京都へと足を伸ばし「ambient kyoto」へ。まず旧厚生センターの展示へ。コーネリアスのToo Pure、これが良すぎた!!まさにトリップ!ゴージャスな映像世界もさることながら、とにかく曲が良すぎる!今までちゃんと聴いてこなかった己を恥じながら、何周も居座ってしまった。そしてバッファロー・ドーターの曲世界を表現した展示もお見事!とくにEverything Valleyがいい!ベースラインがファンキーすぎて、アンビエントというより普通に踊りたくなった。痛んだ心を浄化してくれる素晴らしいイベントだった。トートバッグなど、散財しちゃいました。テヘペロ。


18日

 「きっとそれは愛じゃない」という映画を見てきた。シネリーブルのあるスカイビルではクリスマスイベントが行われており、色んな感情が渦巻き吐きそうになったが、心を引きずりながらなんとか映画館まで到着。映画は信じられないほど普通。


19日

 西村賢太の「焼却炉行き赤ん坊」という小説がおもしろくておもしろくて、最高だった。町田康といい、この人といい、文章で人を笑わせるという途轍もなくハードルが高いことをサラリとやってのけるの、イカツすぎる。尊敬。彼の作品、全部読むぞと違う。


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