マガジンのカバー画像

小説「双校の剣、戦禍の盾、神託の命。」

165
声プラが贈る、小説と音声ドラマによって紡がれていくファンタジー作品 ~あらすじ~ その国の名はシュバルトメイオンと呼ばれていた。  国内には東西に分かれた学園があり、互いに競い…
運営しているクリエイター

#小説が読めるハッシュタグ

164 遠征初交流パーティ

 交流模擬戦が終わった後、生徒達は宿舎に戻り普段はほとんど使われることがないという大広間…

160 実力以上の差

「それではまず、交流模擬戦の第一戦目を行います。両者広場中央へ」  遠征宿舎の広場を囲む…

158 遠征先にて

 遠征で生徒達に与えられている任務の進行は滞りなく進んでいた。  各地域の最終地点となる…

153 才能というもの

「ティルス会長」  ドアを開く音と共に小柄な人影が室内へと入ってくる。 「リヴォニア、お…

152 突拍子もない話とこれから

 話を進める中、ドラゴがこれまでのことを全く話を理解していないかのように首を傾げる。 「…

147 清廉潔白すぎた野心

 学園祭が終わり程なくして、九剣騎士として王都から視察に来ていたヴェルゴとクーリャは学園…

145 不屈の師弟

「そうですか、やはり以前と変わらず異変などの痕跡はありませんか」  西部学園都市の学園祭へ視察に来ていたもう一人の九剣騎士クーリャ・アイスドール。  勤勉な彼女は学園祭の間、ずっと様々な場所を調査した後、実際にその場に居た生徒達を相手にひたすら事情を聴取していた。  リオルグ事変の直後に来た際にも調査には来ていたが、その時は生徒達の心身の疲弊なども考慮して周辺調査のみしか行えていなかった。 「分かったわ、ありがとう」  聴取された生徒が部屋を後にすると背もたれに身体を

142 後夜祭の襲撃者

 静かに歌い終えたリリアは一度、大きく深呼吸をした。周りで拍手などが起きるというわけでも…

141 炎の音と鎮魂歌

 東部と時を同じくして、西部学園都市内でも双校祭は厳かに進んでいた。  東部学園都市コス…

140 アナタヘトドカナイコトバ

「これからも、一緒にいようね」  そう言ったのはいつの夜のことだったか。  時の流れは早…

139 大聖堂地下の秘密

「なるほど、ねぇ。まさか地下にある旧聖堂の更に奥底にこんな所があったなんて。地上に建てら…

138 運命のチョココロネ

 双校祭の後はこれまでの事はまるで何事もなかったかのように穏やかな日々が学園内では続いて…

137 遺却の約束

「サンダール!! 一体どういうつもりなの!? なぜこんな勝手なことを。リーリエさんが厳戒…

136 白日の下に

 双校祭の終わった翌日、東西の学園に派遣されていた九剣騎士をはじめとする国の騎士達が帰路についていた頃。  王都で唯一残って騎士の仕事を捌いていたサンダールが広場に民衆を集め、その眼下に向け口を開き演説を始めていた。 「誉れ高きシュバルトメイオンの王都に住む民たちよ。我ら国の騎士はここに集まる皆に今の私達の現状をお伝えせねばならぬ事態と相成っております」  騒めく群衆たちは一体どうして城下のこの広場へと集められたのかと口々に話している。  この場所で何か報せが行われると