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小説「双校の剣、戦禍の盾、神託の命。」

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声プラが贈る、小説と音声ドラマによって紡がれていくファンタジー作品 ~あらすじ~ その国の名はシュバルトメイオンと呼ばれていた。  国内には東西に分かれた学園があり、互いに競い… もっと読む
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#ファンタジー

153 才能というもの

「ティルス会長」  ドアを開く音と共に小柄な人影が室内へと入ってくる。 「リヴォニア、お…

106 救護室の老婆

 鼻にツンと来るような独特の香りに刺激され瞼を開いたミレディアが天井を仰ぎ見る。  ぼや…

23 生徒会長の頼み

「さて、今日ここに来てもらったのは、折り入って貴方にお願いがございまして」 「へ? お願…

19 小さな刺

「え、俺は、その……おい何で俺に振るんだよフェレーロ」 「ふぅん、なら、お前は戦いたいっ…

7 最初の洗礼(?)

 翌日からは全新入生達の日常に基礎体力作りという名の過酷な授業の時間が始まっていた。地獄…

6 学園で過ごす者達

 日が落ちる前くらいにシュレイドは自分の部屋である場所へとたどり着いた。入学した生徒達は…

2 東西の学園と騎士

 彼らが過ごす学園というのは、この国、シュバルトメイオンが誇る由緒ある学園のことである。国を守る為の騎士を育成する制度として存在しているが学園の歴史としてはまだ浅い。だが、この制度を一体誰が始めたのかという点は現在は定かではなくなっている。一説では当時の国王の一声という事であったらしいが旧王都時代の双校制度発令時の様子を記憶している者はほぼいない。  ただ学園が出来るかなり以前からこの一帯の場所自体は存在しており、その場所の用途も不明となっていた。制度が生まれた際にその環境が

1 終始の瞳

 横薙ぎに左腕を払ったその刹那。  僅かに遅れて風を切る音が聞こえてくると共に握り締めた…