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自由民主党に学ばない立憲民主党

立憲民主党の内紛

 立憲民主党の泉健太代表と蓮舫参議院議員のツイートでのやり取りが記事になっています。

《なぜ同じ党の仲間であり、幹部経験者でもあるのに、こんな投稿をツイッターでされるのですか?やめませんか》

 この “訴え” は、立憲民主党泉健太代表が、5月13日、同党の蓮舫議員に宛ててツイートしたもの。この投稿は同日中に削除されているが、改めて立憲が “内紛” 状態にあることが明らかになった――。

 発端は、5月12日、泉代表が記者会見で、次の衆院選挙で獲得議席が150を下回った場合、責任を取り、代表を辞任するとの考えを示したこと。

 泉代表は同日、《出來なかったら辞任。という発想ではなく、立憲民主党の議席を伸ばすという決意と覚悟を示しました。》と軌道修正とも思われるツイートをしたが、これに噛みついたのが蓮舫氏だ。

《その場に伝わったとは思えないですが、こういう弁明はどうなのか。》と苦言を呈すと、泉代表は《弁明? 弁明などしていません》と反論。冒頭のツイートへと続く。

「もう十分に発信したとして泉代表は当該ツイートを削除しましたが、蓮舫さんのツイートは残ったまま。蓮舫さんは今年に入って、泉代表への批判を強めています。

 1月には講演で『泉代表の発信力がダメなのではないか。経験が浅く、知名度がない人をトップに立てると、まっとうな政策を言っても国民に届かない』と話しています。

 4月には、衆参5補選全敗について、『悔しさがまったく見えない。いちばん変えなければいけないのは、代表の認識じゃないですか』と両院議員懇談会で泉代表に強く迫りました。

 まるで吊し上げのような事態になっていますが、この対立は衆院選まで続きそうな気配です」(政治担当記者)

 いっぽうで、SNSではこんな指摘も。

《解散風の暴風雨の中で、必死でサバイバルを考える泉健太に、解散のない参議員議員が足を引っ張りまくる。挙句の果てに内ゲバをツイッターで仕掛けて来る蓮舫、どうしようもないなぁ》

「確かに立憲の参院議員には、このところ “後ろ向き” な報道が続いています。

 たとえば、小西洋之議員は、衆院憲法審のことを『サルのやること』などと発言し、更迭されました。小西議員が務めていた野党筆頭幹事の後任となった杉尾秀哉議員は、高市早苗経済安保担当大臣に『私が信用できない、答弁が信用できないんだったら、もう質問なさらないでください』と切り返され、言葉を失う場面がありました。

 石垣のりこ議員は、《公文書を疎かにすることは民主主義を毀損するのと同じこと。主権者たる人民を蔑ろにする行為に対して、怒って然るべしです》と5月2日にツイート。“人民” という表現に違和感を覚える声が殺到し、炎上する事態となりました」

 蓮舫氏と泉代表のやり取りも、Twitter上で展開されることに《学級崩壊」レベルの立憲民主党》などと苦言を呈する声が多くみられる。選挙を前に、結束することはできるのだろうか――。

FLASH「蓮舫議員が泉代表に『弁明はどうなの』と吊し上げ・・・立憲民主党にもはや『学級崩壊レベル』との声」

 立憲民主党の内紛が発生するたびに、立憲民主党支持者と思われるアカウントから自身の思想傾向に沿わない立憲民主党の議員らを切り捨てて思想傾向が似た者のみで立憲民主党を構成すべきであるという意見が強く主張されるのですが、政権与党となるための選挙である衆議院議員総選挙が小選挙区制で行われる以上、日本の思想のベクトルのほとんどすべてを支持層としない限り政権与党となることができない現状から考えれば、立憲民主党に政権与党を目指すことをあきらめるよう促しているということになるわけです。例えば、自由民主党では日本社会党の参議院議員であった谷畑孝元衆議院議員が所属していましたし、この谷畑孝元衆議院議員は後に日本維新の会に所属することになります。これらの事実は、自由民主党と日本維新の会が政権与党となることを想定しながら党のターゲットとなる思想のベクトルを広くしていこうと考えていることを示しています。

立憲民主党に存在しない内紛を未然に防ぐ組織

 このように思想のベクトルを広くとることによって党の内紛が発生しやすくなるわけですが、自由民主党には総務会があります。総務会で事前承認された法案には党議拘束がかかりますが、総務会は党内各グループから均等に選出された総務によって構成され、審議は全会一致となるまで議論がなされることが慣例化されています。つまり、議論に参加して同意しているから国会の法案審議において反対しようとすることが難しいということによって党内の内紛を防ぐわけです。立憲民主党が自由民主党の総務会のような組織を作っておらず、そのために党内の内紛が党内で収まらない今回のような騒動が常に発生することとなっています。立憲民主党はまずは自由民主党から学ぶべきではないでしょうか。