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恋愛小説

現在進行形の恋を間近で見ながらこの恋愛小説を書いています。
2人の恋愛は今にも崩れ去ってしまいそうですが、もちろん、それは2人だけの問題なので、私にはどうすることもできず、ただ見ていることしかできません。

それでも、もう少しだけ、あと、ほんのちょっとだけ、お互いが歩み寄れたら。素直な気持ちを口に出せたら。つまらない意地を張らずに、思っていることを口に出せたら、きっと何かが変わるんじゃないのかな。そんなふうに思うのは、これが自分の恋愛ではないからでしょうか。ただ、遠くから眺めているだけだから、そんなふうに言えるのでしょうか。

好きなのに、どうして優しくできないんだろうね。傷つけ合うことで愛情の重さを確かめ合うのはとても疲れることなのに。お互いを失うことで、互いが互いをどんなに好きだったか、そんなことで確かめなくちゃいけないのかな。

私のそんな思いは一つも届かず、せっかく生まれた小さな恋愛小説は、少しずつ少しずつ暗い湖の底に沈んでいこうとしています。
私は何もできず、ただ見ているだけ。もどかしい思いを抱えながら、静かにそっと見ているだけ。2人の恋が壊れたら、一番悲しいのは私かもしれない。

どんな関係性も、ちゃんと向かい合って丁寧に育てていかなければ、あっという間に枯れてしまう。枯れてしまったら、多分、もう一度、花を咲かせることはきっと難しい。どんなに後悔しても、同じ花を咲かせることはきっと難しい。

だから、どうか枯らさないで。今、目の前に咲いている花にどうか気付いてほしい。
祈るような気持ちを込めて。私は、ただ、あなた達に幸せになってほしいだけ。

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