鉄分の時間

※これは2004/02/09に書いた記事を発掘加筆修正の上転載したものです※
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先日野沢温泉村に旅行に行った。
野沢温泉村という所は、公共機関だけで辿り着こうとしたら

・長野駅から野沢温泉直通バス
・越後湯沢駅から野沢温泉直通バス
・長野駅から戸狩野沢まで電車、戸狩野沢から野沢温泉までバス

という3つのパターンがあるが、本数的にもアクセス的にも一番楽なのが長野-野沢温泉のバスを利用することだ。渡しの場合は東京から行くから、東京から長野まで長野新幹線、長野からバスという形になる。

さてその日私は、野沢温泉から帰るべく、長野行きバス停脇のスペース出待ち時間を過ごしていた。あの寒冷地によくあるターミナル駅にありがちな暖かい部屋だ。バスの時間が近づくにつれ、ぽつぽつと人が増え始める。

そして突如男子高校生15人がやってきた。明るくフレンドリーでまじめな高校生達だったので非常に好感が持てた。

そのうち、一緒にバスを待っていた女性が「君達どこからきたの?」と話しかけ始める。
「名古屋からです」と返答が。
スキー合宿で野沢温泉まで来たのだそうだ。

それを聞いた男性が「名古屋かあ、うーん、じゃあ長野駅から大体3時間ぐらいでつくのかな? 結構これから掛かるんじゃない、大変だね。」と口にした。

その瞬間、高校生の1人がキッパリと

「いえ、2時間53分ですね」

とすかさず返したのだった。

細かい。
めっちゃ刻んできた。
すげー刻んできた。
その瞬間吹き出さずにこらえた自分を、本当に自分で褒めたい。

オマエ、ぜっっっっっっっっっっっっっっっっっっったい鉄だな、鉄だろう、ああ、そうさ、そうにちがいない!間違えるわけが無いさ、その細かさ「ニジカンゴジュウサンプン」とな!

なお、そこから更なる話題の発展を期待したが、運悪くバスがきてしまったのでここで終了となった。ああ.........日本、いたるところに鉄あり。

※今から15年も前の話なので、鉄分多めの彼ももう30代前半であろう。一体今どのような生活をしているのか、鉄分は維持できているのか、気になるところである。

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