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【アメリカ移住】親と子の見ている世界と、海外子育ての苦悩

日本のことを息子に聞いてみたら。


アメリカの現地校に通う小1息子に

「アメリカの友達に
日本のこと伝えるとしたら、どんなことを教えてあげたい?」
と聞いてみました。

この質問をしながら、私の頭にあった答えは
ポケモン、マリオ、折り紙、日本食、忍者、お雛様。。。

子供が答えることってこのあたりかな?なんて
勝手に想像していました。

反して、息子の答えは、こんな感じでした。

日本では、子供だけで歩いて通学すること。

ランドセルというバックパックがあること。

給食はカフェテリアではなくて教室で食べること。


なるほど。たしかに。

息子の頭に浮かんだ日本とアメリカの違いは
文化とか伝統とかではなく、

「自分がいた日本」と「自分が今暮らすアメリカ」の違いなのでした。

それを答える息子、
なんだか、今を生きている。と感じました。

半年前までは日本で小学生として
ランドセルを背負い
鍵盤ハーモニカをもって学校まで歩いたり

学校では教室で給食当番をしたり
朝顔を育てたりしていたのです。

今はアメリカの小学生として
スクールバスに乗って毎日通い
iPadで授業を受け、カフェテリアでランチを食べる。

まったく違う世界を短期間の間に見ている息子には
学校生活の違いが
なによりも鮮烈な「日本の特徴」なのでしょう。

ちなみに、少し話していると
「日本のお寿司はすごくおいしい」とかそんなことも言っていました。

こんな風に、発想の違いに気づくとき、
大人の感覚で、子供たちに接してはいけないな、と改めて思うのです。

私たちにとっては当たり前のことも
短期間しか日本に住んでいない息子たちには、
日本の特徴であり、彼らにとってなじみの薄いことなんですよね。

日本を思い出す息子と海外移住の罪悪感


そして、こんな風に日本の話をした夜、
寝る前に息子はこんなことを言います。

「ママ、日本が恋しい・・。」

そうだよね、と思うとともに
胸が苦しくなります。

この子が望むのは
普通の、日本の小学生の暮らしなのではないか。

おばあちゃんといつでも会えて
言葉の壁もなくて
気の合う友達が居る日本。

そこから引き離してしまっていることに
胸が苦しくなるのです。

「そうだねぇ、日本が恋しいね」
そういって、布団の中で息子を全力でハグします。

こどもの心の安全基地になれているだろうか

アメリカでの子育ても、通算で5年になろうとしています。

海外で、家族4人以外に身内のいない環境で
子育てをすることはかなり孤独だな、と思うことがあります。

私は、あまり人づきあいが得意ではなく
私自身が孤独であることはあまり問題ないのですが(汗)、

子供たちにって、
とことん甘やかしてくれるおばあちゃんがいないことや、
友達のお父さんよりも近い距離間で見守ってくれる親戚がいないこと。

日本での暮らしと比較して、
さみしい思いをさせてしまっているなと思うことがあります。

ほかに甘やかしてくれる人のいないアメリカでの家族4人の暮らしでは
私たちの両親の仕事は、

子供に対して厳しくすることより
しっかりと甘えさせてあげて
彼らの心を満たすことだと考えています。

そう思っていても、余裕がなくなると
イライラしてしまうことも
厳しくしすぎてしまうこともありますが。。。

子供にとっては逃げ道のない
家族4人の海外生活。

子供の心に、心休まる安全基地はあるかな。

私たち両親は、その役割を担ってあげあられているかな。

昨晩、日本を思い出す息子を見てから
ひとり、自問自答しています。

なによりも、自分を肯定する心を育てたい


自分は愛されている、と自覚すること。

外でどんなに大変なことがあっても
ここに帰ってきたらもう大丈夫、と思えるような
帰る場所があること。

それが

自分は自分でいいんだ、という自信を

子供たちの心に育てる栄養になる。

自己肯定感というやつですよね。

グローバル教育とか異文化交流とか、英語教育とか、
そういうこと以前に、
育てたい生きる力。

毎日元気に当たり前のように学校に通う息子を見て
あれこれと望んだり
厳しくしたりしそうにもなりますが

すこし心を落ち着けて
息子の心を(もちろん、下の娘の心も)満たすことに
私の心と時間を使いたいな、と改めて思い返すのでした。

そして、夫婦二人でできることには限界があるというのも事実。

移住して半年たち、
今後は家族ともども、心許せる関係の友人ができたらいいな、と思います。



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