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2020年集英社オレンジ文庫で売れたと(勝手に)思ってるおすすめ本6撰+α

売れた本は面白いから売れます。おうちじかんの一冊にオレンジ文庫を読もうという方に是非読んで貰いたい本を独断でまとめました!本当独断ですが、アマゾンランキングとか読書メーターとかTwitterとか見て考えました。

①宝石商リチャード氏の謎鑑定(辻村七子)

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その宝石には、せつない謎が宿っている。

テレビ局の夜勤バイトは、大学の友達に誘われて始めた。        酔っ払いに絡まれる美貌の外国人・リチャード氏を助けた正義。彼が国内外に顧客をもつ敏腕宝石商と知り、誰にも言えない曰くつきのピンク・サファイアの鑑定を依頼する。祖母が死ぬまで守っていたその宝石が秘めた切ない“謎”がリチャード氏により解かれるとき、正義の心に甦るのは…? 美しく輝く宝石に宿る人の心の謎を鮮やかに解き明かすジュエル・ミステリー!!

アニメ化もされた人気作。オレンジ文庫と言えばこれ、という方も多いと思います。ミステリーというよりもヒューマンドラマで、宝石の輝きを感じられるような綺麗な連作短編です。正義感の強いうっかり男子大学生と日本人より日本語が流暢なクールビューティー外国人、って組み合わせも面白く特に女性には是非とも読んで欲しい一冊です。

②これは経費で落ちません!(青木祐子)

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だいたいの社員は、入社するとすこしずつずるくなる。

「森若さーん!」 定時後の天天コーポレーション経理部の狭い室内に、明るい男の声が響き渡った。                      森若沙名子、27歳、彼氏なし。入社以来、経理一筋。きっちりとした労働と、適正な給料。過剰なものも足りないものもない、完璧な生活をおくっている、はずだった。最近、そんな気配のなかった同期に恋人ができてしまい、少し迷いが生じている。ある日、営業部のエース・山田太陽が持ち込んだ領収書には「4800円、たこ焼き代」。経理からは社内の人間模様が見えてくる?

ドラマ化もされた、こちらも人気作。共感出来る一文が多く、読んでいて「これが言いたかったんだよ!」と腑に落ちるお仕事小説です、万人受けする一冊ですので気になったらぜひ読んでほしい一冊です。連作短編です。

③後宮の烏(白川紺子)

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誰もが知る“彼女”の、誰も知らない正体。

後宮の奥深く、〈烏妃(うひ)〉と呼ばれる妃が住んでいる。      後宮の奥深く、妃でありながら夜伽をすることのない、「烏妃」と呼ばれる特別な妃が住んでいる。その姿を見た者は、老婆であると言う者もいれば、少女だったと言う者もいた。彼女は不思議な術を使い、呪殺から失せ物さがしまで、何でも引き受けてくれるという――。時の皇帝・高峻は、ある依頼のため烏妃の元を訪れる。この巡り合わせが、歴史を覆す禁忌になると知らずに。

アニメ化もされシリーズ累計80万部越えの人気中華後宮ファンタジー。独特な雰囲気がある優しくも切ない失せ物探し系ミステリーです。主人公と皇帝の友情とも愛情ともつかない微妙な距離感もまたこのシリーズの魅力です。中華物を読みたい方に是非お薦めしたい一冊です。

個人的には「綺麗な表紙の本ある?」と言われたらこれを薦めがちです。

④平安あや解き草紙(小田菜摘)

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婚期を逃した姫君が、何の因果か後宮へ…!

『昨夜の貴女との逢瀬を思い出すと、まだ夢の中にいるような心地です』 ある事情により婚期を逃し、実家の左大臣家に居座っている藤原伊子。だが突然、入内を命じられる。自分の半分の年齢である、帝との結婚なんて…と、断るために出かけた先で、伊子が再会したのは十年前に別れた恋人、嵩那だった。彼との微妙な距離をとりつつ尚侍として後宮に入ることになってしまった伊子に、謎の人物から脅迫文が届き…!? 平安後宮お仕事ミステリー。

平安お仕事ミステリー小説。平安時代なのに主人公がアラサーとなかなかぶっ飛んだ設定が面白いです。続きが気になる…と人気のシリーズ。ライトなので平安初心者(?)でも楽しめる一冊です。こちら巻数表記がありません。一巻のタイトルはその姫、後宮にて天職を知るです。

⑤ホテルクラシカル猫番館 横浜山手のパン職人(小湊悠貴)

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横浜・山手の洋館ホテルで、おいしく幸せなひと時を

早朝五時前―――冬の夜明けはまだ遠い。澄みきった夜空では星が光っているが、高瀬紗良はすでに出勤していた。                3年弱勤めたパン屋さんを、やむなく離職したパン職人(ブーランジェール)の紗良。その腕を見込まれ、横浜・山手にある「ホテル猫番館」に再就職したけれど、ホテルにはいろいろと“事情”を抱えたお客様がお泊まりのようで……!? 人なつっこいコンシェルジュの要、気むずかしい料理長の隼介ら個性的な面々に囲まれて、宿泊客においしいパンを提供する紗良の毎日が始まる――!

可愛い表紙に、前向きになれる内容のお仕事小説。読後にパンが食べたくなります。丁寧に書かれた内容が評判の一冊です。ちなみに私の推し作者さんなので、気に入ったら前作「ゆきうさぎのお品書き」も読んで頂きたいとか思っています(笑)

⑥谷中びんづめカフェ竹善(竹岡葉月)

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“猫の町”谷中で、野菜も愛もおいしく保存。

「えー、鈴掛さんって、谷中からここまで通ってんの? 歩いて?」   谷中に住む女子大生の紬は、故郷の母親が送ってくる大量の野菜に困惑していた。思いあまって捨てようとしたところ、謎の英国人男性にとがめられ、彼の営む“びんづめ専門カフェ”に連行される。そこで紬は、野菜たちが保存食として生まれかわっていくのに感動し!? コミュ障女子大生紬と英国人セドリック、彼の義理の息子武流が織りなす、おいしい下町人情物語。

瓶詰保存食(ジャムとか)、という珍しい題材もですが、裁縫大好きなコミュ障主人公が人間関係を築いていくのを見るのも楽しい一冊です。瓶詰保存食ってこんなに多彩だったのか、と驚かされる一冊です。英国人店主を始め周囲との関係も楽しい一冊です。

番外編:リーリエ国騎士団とシンデレラの弓音(瑚池ことり)

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少女が弓を引く時 世界に新たな光が射す。

それは誰だって夢見るものだ。                    騎士が隊を組み、互いの兜につけられた命石を砕いて勝敗を競う――〈戦争〉にかわり〈戦闘競技会〉が、国々の命運を決するようになり三百年。優秀な騎士を輩出する村に生まれながら、周りの少女たちのように剣を扱えないニナは、「出来そこない」と揶揄されてきた。だが、ニナが出場した地方競技会を見たというリヒトに弓の才能を見出され、騎士団へ勧誘されて…!?

オレンジ文庫では物凄く珍しい王道ファンタジー小説。物凄く売れた、というわけではありませんが(売れた方だとは思いますが!)、オレンジ文庫さんにもっとこういう本を出してほしいので、応援の意味を込めて取り上げさせて下さい。このオレンジ文庫が凄い!で売り出されていましたし(笑)出来損ない扱いされていた少女が騎士団にスカウトされ頑張る話です。

どの小説も面白いので是非手に取ってみてください!

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