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「戦闘妖精の空」 - 異星の空を描く

深夜の2時間DTM:お題「場面設定:不思議な光景が広がっている」参加曲です。

お題を聞いたとたん、浮かんだイメージは、あるSF小説に出てくる異星の空だった。
神林長平の「戦闘妖精・雪風」。 
ざっくり言うと、陰キャのパイロットが戦闘機「雪風」に乗って未知の異生体と戦う物語。

舞台は謎の惑星フェアリイ。
地球とはまったく違った環境、幻想的で美しい風景。 趣味全開で、このフェアリイの空を、音楽で表現してみたかった。

小説から感じるフェアリイの空は、広大かつ濃密で、地球とはどこか異質な雰囲気。 だからシンセ音を使おう。(今回は生楽器音源系やオケはお休み)

Logic付属音源Alchemyに、無限の空間をイメージできるパッド音色がいくつかある。これが実に素晴らしくてよく使っている。

冒頭から5度の通奏音コードを鳴らし続ける。その通奏音コードの上に、高音域のコードをぶつける。 あるコードは美しく調和して輝き、別のコードではぶつかって不穏。そんなイメージで音を重ねて行ったら、「地球とは違う異質感」が作れるかも、と思った。

そう、この曲は戦闘曲でもある。戦闘機がぎゅんぎゅん飛んでいるのだ。 ということで、ただキレイなパッド音をゆったり奏で続けるだけじゃなく激しいビートも入れることにした。

細かく刻んだハイハットのリズム(ほとんどメロディのようなものだ)をまず作って、リズムで戦闘のイメージを表現する。(ハイハットは本当に表現力が豊かだ)

金物に合わせて少し崩した変なリズムでバスドラとスネアを入れて走らせる。
オクターブ16分音で演奏するエレキベース音も入れると、だいぶ疾走感が出てきた。
途中にキラキラした音を入れると気持ちいい。

通奏音に別の音源で異質なコードをぶつけた。おおーこれは不穏!

そしてリズムを変える。 優しいシンバルで少しクールダウンしながら、たまのようなベル音でシンプルなアルペジオ。(最近はオートアルペジオも結構使うのだ)

そして再びの少し変わった16ビートリズムに戻す。リズムがあるようなないような、そんな自由に走りまわるビート。

今度はエレキベース音は入れないでパッドで押し通す。転調を繰り返してあっさりエンディング。

今回の曲は、意識してメロディを抜いて和音の構成だけにした。なんとなくそのほうがいいような気がした。 前回の曲作りでは意識していたメロディの展開の探求は、今回はおあずけ。

2時間で作ったトラックは、あまりミックスに時間をかけられなかったので、少しうるさかったり聞き取りにくいところもある。ということで、少し音の被りを整理して、音量も整理してリミックス。 youtube版を作った。

今回の反省: いや本当は和音の理論の勉強もしたほうが、引き出しの数も幅も広がっていい。 でも正直面倒くさい。。。ということで感覚だけでコード作っている。 本当はもう少し研究して、もっと異質感のある和音を探すと面白かったかもしれない。

長文お読みいただき、どうもありがとうございました。

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