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PTAへの道ー第3回 4年目にしての”IT導入プレゼンテーション”!

話が長いので、実際の内容だけ知りたい方は、
目次のプレゼンの様子からスタートください。

これまでのあらすじ?

うちの小学校では保護者の全員がPTAに加入します。
しかし、PTA本部での決定事項や連絡はプリントで数回来る程度。
コロナ禍もあり、PTAの全体がわからないまま4年目を迎えています。
今年は年数回程度、朝の時間に学校に行き、読み聞かせを行っています。
せっかく参加するのなら全力で活動したいのになあ。。

4年目で気づいたこと

子どもが小学校に通って4年目です。
学校からの連絡がメールとプリントのみということで、もっとITでコミュニケーションができないかとずっと考えていました。
学校でkintoneを導入できたらいいなと、保護者面談の時に先生に提案したり、アンケートに書いたりしたのですが、話はそこで終わり。
kintoneの話だけ先生にようやくお伝えしましたが、その後の進展がなく、この話は消滅しました。

ではPTAでkintoneを使えないだろうか?
PTA役員になれば提案できるかもしれないと期待していたのですが、どうやら役員自体はどこかで候補者が決められている様子。
PTA本部への連絡手段は?メール?(だれに?窓口はどこかわからない)
問い合わせ方法がわからない…。
コミュニケーションを取れる場がないことに気づきました。

まずはコミュニケーションから!

kintoneをプレゼンしたい。しかし、しっかりとコミュニケーションをとることが先決。そのため、チャットツール(LINEWORKS)を提案することにしました。

部の活動で学校に行ったとき、少しだけ時間をいただき、部長さんなど数名に説明しました。個人で申し込みしたアカウントをデモに、スマートフォンの画面を見せました。いくつかご意見をいただけました。PTAの事情もいろいろ聞けました。

意見を書き出してみると…
★現状・課題
●新しいものに抵抗がある
●ITスキルがないので使用するのに不安
⇒丁寧にサポートをしていくことで慣れてもらう?

●スマホ、PCなどにアクセスできない
●ガラケーの人はどうしよう
⇒選択肢を用意して環境を整える必要がある

●セキュリティが不安
⇒製品自体のセキュリティはOK。個人情報の扱いに対する不安を取り除くこと

●誰が管理するのか?
●部長や本部はやることが多くこれ以上の負担はできない
⇒管理者や従事者を新たに設ける。情シスなど適任者もいるはず。

●今までのやり方が通用しないのは困る
⇒効率的で快適なルールを考えることから

●ネガティブな意見、苦情に対応する労力がない
→最初から公開するのではなくまとめてから価値ある意見を共有する

●会員によっては積極的~消極的と温度差がある
→どう巻き込むか?熱量の高い人を巻き込んでいく方がスピード感

●小さく始めるのはどうか?
→申し込みはPTA単位が必須。運用は各部でスタートしていい

●周りがどう思っているのかわからない
⇒大事なことはプロジェクトの立ち上げ時から意見を聞いていく。

なるほど。
まとめてみると、これはPTA特有の問題ではなく、企業などでもあるIT化を進めるうえでの共通の課題ということに気づきました。
PTAは毎年人が入れ替わるので、なおさら困難です。
IT化を推進して継続する仕組みがないと上手くいくはずありませんね。

戦略を考え直す

私が作成した過去のプレゼン資料(提案の機会があるかと温めておいた)を見直してみると、機能と価格と利便性をまとめた内容でした。これでは刺さらなさそう。
活動の目的と課題の前提をそろえたうえで、どのように解決できるかといった根源的なところからスタートしよう。

PTA役員会議の最後にプレゼンの時間をもらえることに。
先日発表してきました。
会議の話を聞いている途中、皆さんと方向性は一緒のようだと安心しました。
人手が足りないから部の編成と人数調整が必要である。子どものための活動に絞ったらどうか。省エネで参加しているひともいる。ボランティアを募っても応募が少ない。など。

話の中からキーワードを見つけました。
「情報の共有」「ボランティア」の二つです。
情報をオープンにし活発な意見交換ができれば、積極的な参加を促せるのでは。
メリットや喜びがわかればボランティアに参加したいという動機づけになるのでは。
これをIT化の目的の軸にしました。

プレゼンの様子

ここからは実際の資料を交えてご紹介します。

01・PTAがボランティア活動であること。
最初にPTAとはどういう活動なのかをさらっと共有。
(子どものためになる活動を残そうという話も出ていたので、共通認識はできているはず。)
ボランティア活動/コミュニティのようなものであることを強調。
("コミュニティ"は皆様あまりピンとこない感じでしたが…)

01 PTAの役割

02・PTAの課題
だいたい全国のPTAで共通しているものが多い印象。
1・前例踏襲(子どもが関係しないっていう活動もある…)
2・強制加入であること(やらされ感)
3・情報の秘匿(なにしてるかわからない)
4・生活との両立が難しい(参加率は夫より妻が圧倒的)
※今回はIT化が目的なので3と4だけ話す

02 PTAの課題

02・課題を解決するには
IT化で誰もが参加しやすい環境を作れます!

02・これからのPTAでは
〇IT化で効率化
〇適材適所・生活との両立
変える・なくす・つくる
時代に合わせて制度を変え、無駄を省き、必要なものは新しく作る
(人がどんどん少なくなるから最大限の効果を!)

03・IT化で実現したいこと
とにかくコミュニケーションを活発にして情報の公開を。

03・IT化のためにやること
保護者に求めることはたった2つ。
・インターネットが利用できてアクセスできる端末があること。
・スマートフォン、タブレット、パソコンがあるか?
アンケートを取り、導入可能かどうかを調査する。

04・導入までのながれ
1アンケートで広く意見を聞く(不安に思うことなど)
2趣旨説明と理解(目的を伝えて理解を得る)
3準備

この話をしたときに「会社で新しくツールが導入されてからいまだに半数くらいは使いこなせていない」と意見がありました。
私は内心ニヤリとし「それは会社からの事前説明がなかったからですよね、今までのやり方をそのまま入れ替えたから混乱したんですよね」と答えました。

初動は丁寧に。すごく大事。

まとめ
まずはやってみよう
(お試し利用しないと始まらない)
PTAを楽しく
(活動が楽しいと活性化する)
いい活動をアピール
(ボランティアだから、やってみたいと思うことが肝心)
熱量の高い人を増やす
(コミュニティで学んだこと)

教頭先生はLINEWORKSのセミナーがあるので調べてみるとのこと。
まずはアンケートを取ってみようと、次のアクションが決まりました。
理解者がいるかどうかも物事を進める大切な要素です

動きができたので、これからは旗振り役が必要です。
「教頭先生が来年変わったときに引き継げないようでは、IT化は頓挫するだろう」との話もあり、私がその任務を引き受けました。
現職の役員たちと先生には負担がかからないようにすることをお約束。
ほかの保護者からもIT推進ボランティアを募ることを提案。
(本音を言うと、私は情シスでもなくITに強いわけではないので、経験者に協力してほしい。熱量のある人も参加してほしい)

こうして私のプレゼンは次のステップに移りました。

参考として

お話に関係したいくつかのことを紹介します。
同じくIT化を考えている方の参考になればと。


導入したいツールは3つ
・コミュニケーション
(活動や人を知ることで自分事とし、意見をあげやすい環境をつくる)
・Web会議
(時間空間の制限を取り除き、参加しやすい環境をつくる)
・情報のストック
(過去の活動を未来に生かせるため)

IT化のためのツールその1:LINEWORKS
LINEを使っている人ならほぼ同じ感覚で使用できるチャットツール。
チャット以外に「カレンダー」「アンケート」といった業務用の機能もあり。
「LINE使っている方どれくらいいますか?」と聞いたところ、全員が手を上げました。それなら導入のハードルは低そう。

※非営利団体向けに無料プランがあるのでPTAにオススメ(2023年9月時点)

IT化のためのツールその2:ZOOM
Web会議の代表として。

IT化のためのツールその3:kintone
情報をストックすることが大事なんです。
この点は理解いただいた様子。
チーム応援ライセンス
で年間1万円くらい(一人あたり50円)と紹介。
金額的には悪くないが、どういうものか不明とのことでした。
※学校のwifiにつなげられず、画面を見せただけ…実際にデモを見ないとどういうことができるのかわからない…。


その他。

Canva
PowerPointのようなプレゼン資料を作成するツールです。今回の資料はこれで作成しました。豊富なテンプレートがあり使いやすいのと、ポップで柔らかい印象で楽しさを表現したかったので。
無料で使用できます。
学校向けにCanva for Educationという無料で使用できるものがあります。

https://www.canva.com/ja_jp/

●コミュニティのこと
リーダー(発案者)が活発に動いていても、フォロワーがいない環境では物事は進まない。kintoneコミュニティに参加するうちに学びました。

https://kincom.cybozu.co.jp/

本でも動画でも学びました。


同じ部の方に私の思いを伝えたところ「PTAが楽しくなる活動にしたい」と共感いただけました。熱量の高い人をもっと集めて一緒にもりあげたいです。


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