『トリックスターの系譜』ルイス・ハイド著 法政大学出版局
まみーたこと大澤真美とのご縁は、農業帰りに、ふと葉山の海辺で話そうとなったのがきっかけであった。前後の脈略はあまり覚えていないが、おそらく読書のすすめの小川貴史から最初にその名前を聞いて、またまったく異なるコミュニティの方から、話が合いそうなひとがいるといったような流れで、偶然が重なったからだとおもう。兎に角、初対面であった。ドミニカ共和国に住んでいらしたときに、まみーたと呼ばれていたから、そう名乗っているということである。
対話に重きを置かれている女性なので、初対面であったが、こちらも大変話しやすかった印象が残っている。そして帰路、私と話して、この本が合うかもしれないと推薦してもらったのが、『トリックスターの系譜』になる。結果、ドンピシャな本であった。おそらく私自身がトリックスターであったのだろう。我が半生を反省すべき身に覚えのあることばかりが記されてある。
トリックスターを私の言葉で伝えるのは、かなり面倒なので、怠惰にも引用で誤魔化そうとおもう。
これからの日本には、トリックスターが必須であろう。真顔でひとの内と外を幾度も往復し、その領域を踏みにじったかと思えば、今度は氣まぐれに天地を行き来し、靈的壁を一夜城のように築いてしまう。そんな男である。さらに、彼が確信犯であったなら、もう言うことはない。
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