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信頼のまなざし

「引っ込み思案なんです」

“確かにそんな姿もあったな~“
“半面、芯の強さのようなものも感じていたな~”

ママが教えてくれたお子さんの最近の姿に、保育園の頃の様子をひとり回顧した。

開園したての森と自然の保育園SORAに1年間通園、その後幼稚園へ転園した女の子。
ときどき保育園に顔を見せにきてくれたものの、じっくりと対面するのは実に4年ぶり。


スタッフのおけまるが道端に咲いていたつゆ草を見つけ、着ていたTシャツに花びらを押し当てる。すると、白いTシャツが鮮やかな青色の斑点に染まった。

色染め遊びの様子を見て、ひとりの女の子がつゆ草の花びらを揉んで爪を染めはじめた。すると、その女の子も真似して、マニキュアにして遊びはじめる。

浅い川瀬に大きなコイがたくさん。スタッフが躊躇することなく、バシャバシャと川に入っていく姿に、男の子たちが歓声をあげて川へジャボーン。その後、女の子たちも続いて、さらに歓声が大きくなった。

自然の中での遊びを通して、子ども同士や子どもとスタッフとの関係がググッと近づき、それぞれの心がほどけていくのを感じた。

その女の子は最初、自然の中で遊ぶことに戸惑う様子もあったが、慣れていない自然の中でも、この数時間でぐんぐん意欲的になり面白がる姿。

遊びを通して、初対面のスタッフや仲間にも積極的に話しかけ、関わろうとする姿。

「小さかったから、保育園のことは全然覚えてないんだ」
コンビニのトイレを借りにいく道中、2人きりになったときに、そう伝えてくれた。

まっすぐな眼差しと、ほんの数時間だったが、その姿から感じたこと。
それは、その女の子は他者への絶対的な信頼感が育まれていることだった。

他者を信頼する土台は、親に対する信頼感だけでなく、自分自身に対する信頼感があってこそ。

「自分のいる世界は安心していられる場所である」という大切な感覚だ。

信頼感は人生のパスポートのようなもの。

親としては子どものことを案じるがあまり、心配がつきない状況も多いですよね。

でもね。「心配しすぎなくて、大丈夫だよ」と伝えたい。

子どもの育ちに、多様な人たちで関わっていけたらと思っています。

(スタッフしばちゃん)


自己紹介

スタッフしばちゃん
森と自然の保育園SORAを開園して5年が経ち、卒園児を送り出したタイミングで、この小学生の活動「森と自然のこどもリトリート」をスタートすることになりました。

SORAで乳幼児期を過ごした子どもたちの0歳から12歳までの成長をご家族とともに見届けられる場があるとともに、地域の子どもたちの第三の居場所のひとつになれたらいいなと思っています。

現代の小学生が置かれた環境や状況を踏まえながら、子育て当事者の視点、子どもに関わる大人としての視点、俯瞰的な視点を大切にしながら情報発信をしていきます。

\活動への参加お申し込みは下記のPeatixスページより受付中/


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