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やんちゃ坊主にくだされた絶対安静


骨折入院で役立ったもの

【お役立ちグッズ】

・医療証と保険証
・母子手帳(入院にあたり、出生体重とかいろいろ書くから)
・マスク
・スマホ
・スマホの充電器
・ビニール袋(何かと使える)
・ボールペンと紙
・クリアファイル(同意書とか書類とかいろいろくるから)
・暇つぶし用の本(うちはマイクラ攻略本がヒット)
・あめ玉(待合の時に)
・お茶(下のキャップをつけると便利)
・ペットボトルキャップとストロー(セットで使えるやつ)
・ボックスティッシュ
・ウェットティッシュ
・タオル
・スプーン(食べさせる用)
・置時計(入院部屋に時計がなかったから)
・テレビカード(入院中、冷蔵庫も使えるからすぐ買うこと)
・お礼のお菓子(キックボードを預かってくれた方用)
・大人の前開きのシャツ(ギブス着用でも着られるから)
・スナップボタンキット(圧縮だけでつけられて便利)
・棒チーズ(カルシウムをとれるし持ちやすい)
・体温計(これは、必須らしいが私は緊急入院だから借りれた)
・三角巾の代わりのサポーター(病院からネット注文した)
・好きなおやつ(気晴らしになる)

1日前

小学4年生になって、彼は決意したようです。

最近、走ってないから
鬼ごっこが前よりも遅くなってしまった。
これは、運動せねば!!と。

朝から階段の上り下りで体を鍛えていました。
(数日前に近所の公園まで走りに行っていたが
雨天の時困るのと、朝は通勤中の車が多いから変更)

事件当日

この日も階段を上り下りしていました。
そして、学校から帰ってきたら友だちと公園へ。
元気すぎる。
今思えば、この運動やりすぎが問題だったのかもしれません。

この日は、
いつも帰ってくるはずの17時を過ぎても帰ってきませんでした。
と、インターフォンがなりました。
やっと帰ってきたかと思いきや、見知らぬ女子たちがモニターに。

必死に伝えてくれました。
「息子くんが公園の遊具から落下して血を流していて……」

「伝えてくれてありがと。すぐいく!」
(またか……。以前も似たようなことがあったため、
母は念のため保険証をカバンにいれて走って現場へ向かいます)

公園には、
警察の方。
犬の散歩中に助けてくれたおじさん。
友だちや心配していた近所の子どもたち。
その輪の中心に震える我が子が座り込んでいました。
(よかった。とりあえず意識はある)

警察の方の事情聴取の後に
救急車を呼んでいいとの事で
自分で電話をかけます。
(すぐに救急隊を呼ばないのは意識があったからかも)

ピーポーピーポー。
救急車に乗り込みました。

持ってきた保険証を提示します。
「お母さん、マスク持ってる?」
(病院内は、マスク着用厳守とのこと。
急いで駆けつけた私はこの時、ノーマスクでした。
カバンの中に予備マスクを発見。セーフ。)

2件病院を断られて、少し遠い大きな病院へ。
救急外来に到着。
息子だけ診察へ。
しばらくしてから、名前を呼ばれました。

「お母さん、これ見て」
パソコン画面にうつる手のレントゲン写真。
「ここね、左手。確実に折れてるね。
右手は怪しいけど……多分折れてるかな。
今、整形の先生に確認とってるからちょっと待ってて。」

両手首骨折がほぼ確定でした。
ここは、救急外来なので
明日詳しく検査をしてほしいとの事。

息子に状況を伝えると、
骨が折れているからカルシウムを摂取という所だけ
しっかり心に残ったようです。
「お母さん……。牛乳のみたい。」
(え⁉今?無理だよ。ここから動けないから!)

病院に缶詰の私たち。
そこで、近所のママさんからLINEが。
「息子君のキックボード預かってます。」

あぁ―!!!
ドタバタしていて、その存在を忘れていました。
ありがとうございます!とすぐ返信。
息子が乗っていき公園に置き去りにされたキックボード。
待っていておくれ。
明日、必ず迎えに行くから……。

救急の先生から、
「お母さん、今から手を固定するけど
この服脱げなくなるよ。どうする?」
(そっか。ギブスを両手につけるから
服が脱げなくなる……いいや家で服を切ろう)
「いいです。この服小さいし切るんで!」
と言ったら、息子が悲しげに
「この服は嫌だ―!!!(ゴジラがついてるから)」
……。
「じゃあ、とりあえず裸で。その上から私の上着を着せます。」
(よかった、私の上着が大きめで)

お腹が減って不機嫌かつ
私の上着を羽織り、てるてる坊主状態の息子を
何とか連れて帰りました。
タクシーで酔ってふらふら。

その後も夜中、痛みにうめく息子を何度もなだめるお仕事が。
(赤ちゃんの夜泣きの大変さアゲイン……)と心の中でつぶやきます。

眠れぬ夜。

翌日

マスクをつけ、保険証と母子手帳も用意していざ病院へ。
長時間待つことを覚悟していたので、
彼の好きなマリオゲームの小さな攻略本を
カバンにしのばせておきます。

夫が午前中、仕事を休んでくれ病院まで送ってくれました。
こういうのが本当に助かります。

案の定、待ち時間が長いです。
攻略本は、すでに半分近く音読されています。
予約がとれ、やっと整形外科の先生の部屋に。

「今日の夕方、手術ね。」

(え?今日ですか?)
「うん。骨はすぐくっついちゃうからね。ココね、ズレているでしょ。
金属の棒でこうやって固定して骨を戻してあげる手術をした方がいいね。
1泊入院で。」
(えぇぇ!今日手術で一泊の入院って!急すぎる!)
「じゃあ、手術前の検査で心電図とレントゲンと血液検査してきて。」

すでに病院に来て2時間。
これから、検査です。

レントゲンの待合では
両手ギブスの息子を見て
「あらまぁ、どうされたの?」
とおばあさんが心配そうに尋ねてきました。

「実は……滑り台から落ちまして……。」
「まぁ、元気すぎるのも大変ねぇ」
そんな世間話?をしていたら検査を終えた息子が戻ってきました。

そうだよな。
普通、折れても片手だよなぁ。
両手って……。
何もできないやん。
食事。トイレ。着替え。勉強。
どうするよ。

とにかく、今日は手術と入院の事だけを考えよう。

血液検査も普通は腕からとるけれど
両手がふさがっている息子の場合は
足に針を刺しました。
看護婦さんがそっと教えてくれました。
「足はね、手より痛いの……。」
(がんばれ、息子よ)

意気消沈状態の息子。
足に針がついていて、歩くことも大変。
車いすに乗せられました。

次に麻酔科の先生の話を聞き、
看護婦さんの誘導で入院部屋へ。

小学4年生までは
精神的安定のため親の付き添いはOKですが
それ以上は基本的にはダメらしいです。
コロナ対策もあって、付き添いの交代も制限がかかっていました。
(以前、上の子で入院した時より厳しい感じになってます)

私はもう帰れそうにありません。
心配なのは、何も聞かされていない兄。
15時には学校から帰ってきますが
夕飯は用意してありません。
電話をして、お姑さんにヘルプを出しました。
とにかく迎えに行って夕飯をお願いします、と。

家族の誰かが倒れてしまった時、
日常が回らなくなってしまった時、
つくづく思い知らされます。

頼れる人がいることのありがたさを。

息子の怪我を見てくれる病院の人たちも、
息子が怪我をしたときに呼びに来てくれた友だちも、
キックボードを預かってくれたママさんも、
快く兄弟の面倒をみてくれるお姑さんも、
仕事を休んで送り迎えをしてくれる夫も、
心配して電話をしてきた担任の先生も、
みんな心配してくれて、助けてくれます。

ありがたい。

夕方、お姑さんからLINEがきました。
「キックボードって何?」
あぁ!!!
しまった。そこの対処を忘れていました。
ママ友に連絡してもうしばらく預かっていてもらいます。
お姑さんには問題解決したことを伝えます。

手術の待ち時間。
病院からPHSを渡されました。
終わったらこれが鳴るそうです。

戻ってきた息子は、
呼吸器を通された喉に違和感を訴え
しばらく泣いていました。

泣けることも、生きている証拠。
よく頑張りました。

術後は2時間絶食で、
ポケモンのテレビ番組に助けられました。
病院の食事時間に間に合わず、
コンビニの焼きそばに助けられました。
トイレに行くときには、
車いすに助けられました。

人以外も助けてくれるものたち、ありがたや~。

そして、
息子は泥のように眠りました。
私は隣で体を小さくして眠りにつきます。
150㎝の体でよかったです。

退院の日

土曜日の退院のため、お金は後日清算。
部屋の荷物を片付け、
最後に身体測定だけして帰ります。

こんな日に限って、「メルカリで商品が売れました」
という通知が来ました。うん。キミは後で対応しよう。

休みの日の病院のロビーは、人気もなく薄暗かったです。
これから両手ギブスの自宅療養生活が始まります。

お医者さんは、学校へ行けるというものの
さすがにトイレもできず、鉛筆も持てないと
学校生活も大変でしょう。
身の回りのことができるようになるまでは休ませます。
こういう時、仕事を辞めていて本当によかったと思います。

指先だけは動かしなさい!との事で
毎日、グーチョキパーの運動をしようと決めました。

ギブスをしていても着られる服を探していると
実は、夫の服が最適だとわかりました。
大人用の服をアレンジして、前開きのものに。
ベビーグッズを手作りしていた時に買った
スナップボタンが大活躍です。
(まさかの夫がミシンを引っ張り出して作ってくれた)

お風呂に入る時は、ビニール袋と輪ゴムでガード。
髪はなるべく短く切っておくことにしました。

当面の目標。
①トイレに一人で行けるようになる。
②鉛筆や箸を使えるようになる。
③着替えが一人でできるようになる。

なんだか、保育園児の目標みたいになっています。
しばらく、自宅保育園です。

普通の人には必要ない情報かもしれません。
でも、事故は急にやってきます。
私も、これがあったから
過去に書いてあった骨折した子を持つ母のブログを
何本か見て参考にさせてもらいました。

私の経験が誰かの役に立つならば、
記憶のあるうちに、記録しておきます。

とにかく、付き添いの母は大変だと思います。
それでも、非日常の中に小さな幸せとか
気づきとかを感じながら、
家族のサポートしていきましょう。








やんちゃ坊主

そもそもね、滑り台の外側は登っちゃダメなの!
風に吹かれて落ちたとか意味不明だから!
まったく、やんちゃ坊主め。
自業自得だよ。


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